∀ddict

I'm a Japanese otaku. I like Manga, Anime, Games and Comics.

アメコミ原書感想インデックス

現在過去記事整理中です。

Marvel Comics / マーベルコミックス

Spider-Gwen (2015 - ) / スパイダー・グエン

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Uncanny X-Men / アンキャニー・X-MEN

1963 - 2011

シリーズ開始からスキズムでサイクロプス派(本拠地ユートピア)とウルヴァリン派(本拠地ジーン・グレイ学園)に分裂するところまで

2013 -

Marvel NOWのAvengers vs. X-Men後の新生エグゼビア学園の話。サイクロプスが全身黒字に赤いスリットの入ったスーツで顔がXになっているバージョン。

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Ultimate Comics Spider-Man

What if? / ワット・イフ?

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Spider-Gwen(2015 - )感想インデックス

登場人物・メモなど

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Origin

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元々クロスオーバーイベント「Spider-Verse」(ヴィレッジブックスより2016年に邦訳発売予定)の色々なスパイダーマンのエピソードの一つとして登場。

  • グエンがスパイダーウーマンになったきっかけ
  • 警察に追われるようになったわけ
  • この世界のピーター・パーカーについて

は1ページで収められていて、『スパイダーグエン』というシリーズがオンゴーイングで続いていた場合の1話分を切り出した形。

La vengence du cat noir!

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GOTHAM/ゴッサム - シーズン2 1話先行放送

GOTHAM/ゴッサム 〈ファースト・シーズン〉 コンプリート・ボックス [Blu-ray]

GOTHAM/ゴッサム 〈ファースト・シーズン〉 コンプリート・ボックス [Blu-ray]

AXNでシーズン2 1話の先行放送がやっていたのを見ました。


おさらいがてら主要人物のシーズン1の結果を書くと

  • ゴードン:ゴッサム市警に復帰するものの降格。バーバラとは別れ、検死官と付き合うことに
  • ブロック:警察を辞めてバーを開く
  • ニグマ :恋敵の警官を殺して検死場で処分する。次第に内なる悪が大きくなっていく
  • バーバラ:両親を殺してアーカム行き
  • ペンギン:幾多のライバルを蹴散らしてゴッサムの暫定トップ。だが、従わないものの方が多い
  • セリーナ:ウェイン産業から派遣されたアルフレッドの軍役時代の友人を殺す。現在はペンギンのところにいる
  • ブルース:ウェイン産業内部の大半は敵だと分かり、唯一味方としてルーシャス・フォックスと出会う。屋敷の地下にバットケイブの原型となる部屋を見つける
  • アルフレッド:戦友に重症を負わされるも復帰

といったところ。アーカムアサイラムが出て以降は若き、人間としての名前しか無かった頃の有名ヴィランが現れては投獄されていたので、今シーズンでヴィラン化する様子。


1話ではニグマやバーバラの闇が深まり、ゴードンはブルースに促されて不本意ながらペンギンと手を組んで復職。ブルースはアルフレッドをけしかけて、地下室の扉を開けることに成功する。最後にアーカムアサイラムの囚人を集めた男がいて街に騒動を引き起こしにかかる話。


どうも前シーズンの復習みたいな話の展開でそれほど思うところもありませんでした。次回予告で監視カメラを覗きこんでるジョーカーになりそうな人の方が印象に残っているくらいです。

Marvel Unlimited 1/6更新分つまみ読み

1月から定額読み放題サービスのMarvel Unlimitedを再開したので、今週追加されたものをパラパラ読んでみたメモを残しておこうと思います。

なお、Marvel Unlimitedはアメリカ東海岸時間で1/10までページに記載されているクーポンコードで1ヶ月間無料で利用できます。

1ヶ月と言っても「契約日の翌月の同じ日」なので、契約月月末ではないので注意が必要です。解約しないかぎり自動更新なので次回課金タイミングは意識しておいたほうがよいです。


Marvel Unlimitedは概ね6ヶ月前に発売されたものが新刊として追加されるので、今回は7/8発売のものが対象。この頃はクロスオーバーイベント『Secret Wars』に合わせて全レギュラーシリーズが一旦ストップして本編である『Secret Wars』誌と『Secret Wars』の中のテーマである平行世界の連載がモリモリ書かれていたころです。

平行世界は元々あったものと、今回のイベント用に起こしたものと、昔のシリーズの世界を元にした別のものと、なんともややこしい感じのものがありまして、もはやマーベルユニバースをダシにした公式同人誌的な雰囲気があります。

また、短期間でシリーズが終わること前提なので、昔あった(今もクロスオーバーイベントに対して出てたりしますが)『What if?』(「もしも○○だったら〜」)の一発アイディア勝負短編のような感じもあり、賑やかなイベント時期だったのでしょう。

ただ、この手のネタ話は自分に合わない話は箸にも棒にもかからないレベルのものが出てくるので、買ってまで読むかというと微妙なものもあり、そこはMarvel Unlimited様様といったところです。

Marvel 1872 (2015) #1

Age of Apocalypse (2015-) #1

Age of Apocalypse (2015-) #1

「マーベルユニバースが今とは異なる特定の時代だったらシリーズ」の1872年版。タイトルまでほぼ類似のものだと『Marvel 1602』

Marvel 1602: 10th Anniversary Edition

Marvel 1602: 10th Anniversary Edition

Marvel 1602: New World (Marvel 1602: The New World)

Marvel 1602: New World (Marvel 1602: The New World)


メイフラワー号がアメリカ大陸に着いたのが1620年なので、初回はイギリスが舞台になっており、後に新大陸(アメリカ)に渡った話が出てきます。『Secret Wars』ではアンジェラ(元々『スポーン』に出てきたキャラクターですが、色々権利の話があってマーベルに来ました)が主役の

1602: Witch Hunter Angela (2015) #1

1602: Witch Hunter Angela (2015) #1

という話もあります。

未来の方向だと

Secret Wars 2099 (2015) #1 (of 5)

Secret Wars 2099 (2015) #1 (of 5)

などがあります。また、方向性は多少ずれますが、お伽話とコラボしたFairy Tailsシリーズ

X-Men Fairy Tales

X-Men Fairy Tales

(上記はX-MENと桃太郎のコラボ)などがあります。

かつては今のヒーロたちの子供が大きくなった時代を想定した世界なんかもありまして、夢小説における設定の学園化のような趣があります。時代が離れていると、名前とコスチュームの特徴だけ借りた別の人がやっているパターンと元の人のそっくりさんがやっているパターンがありまして、『Marvel 1872』はどちらかというと後者のパターンです。

1872年というと日本だと明治4年か5年あたりで太陰暦(天保暦)を使っていた最後の年のはずです。劇中はアメリカ西部への道中にありそうな街の周りにはなにもない西部劇に出てきそうな待ちで、おなじみアベンジャーズのメンバーが当時の人たちの役にキャスティングされて出てきます。最後のページに出てきた某キャラクターのアイコンというか、目印には笑いました。

話が面白くなるかはまだ分からないのですが、楽しそうではあります。

Age of Apocalypse (2015) #1

1872 #1

1872 #1

アートがジョー・マデュレイラが描いてた頃のX-MENの雰囲気があってスゴい。Age of Apocalypseはこれまで数回直接の続編をやっているのにその辺全部無視して最初のAge of Apocalypseのキャラクターをよさそうな時期で話作ってる。本編にこんな時間軸があったのかは忘れてしまいましたが、作り方としては「僕の考えた最高のAge of Apocalypse」な感じがします。繰り返しになりますが、ジョー・マデュレイラの時期のX-MENの雰囲気がよく出ていてこの後話がどうなろうとアートは楽しめそうです。

Amazing Spider-Man: Renew your vows (2015) #2

Amazing Spider-Man: Renew Your Vows (2015-) #2

Amazing Spider-Man: Renew Your Vows (2015-) #2

ピーターとMJの間に娘……と言うと

スパイダーマン:ワン・モア・デイ (ShoPro Books)

スパイダーマン:ワン・モア・デイ (ShoPro Books)

メフィストと契約して消滅してしまったはずの存在ですが、その娘がいたらの話、なのかな?今回 #2 なので #1 を読んでからまた読み直します。

Civil War (2015) #1

Civil War (2015) #1

Civil War (2015) #1

シビル・ウォー

シビル・ウォー (MARVEL)

シビル・ウォー (MARVEL)

キャプテン・アメリカが投降せずに内戦が6年間続いている世界。カバーの下半分が白地になるCivil War関連タイトルのルールが守られ、アートはレイニル・ユー。これも話がどっちに向かってもアート面では楽しめそうですが、題材が題材的に話は悪い方向や無理矢理な終わり方をしそうな気もしますが。

Spider-Verse (2015) #3

Spider-Verse (2015-) #3

Spider-Verse (2015-) #3

感想書いてる『Spider-Gwen』(2015)にスパイダーハムが出てきた理由があるらしいので、#5まで出たらまた感想書くかもしれません。ただこれ、面白くなるのかしら。

『Spider-Gwen(スパイダーグエン)』(2015 - ) issue #3 / Most Wanted? Part 3

Spider-Gwen (2015-) #3

Spider-Gwen (2015-) #3

前回までのあらすじ

『Spider-Gwen』(2015 - ) issue #2 からの続きです。前号については以下を参照。

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登場人物については

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を参照。

あらすじ

ステイシー警部は電車で帰路についていた。電車を降り、徒歩で家に帰り、真っ暗な家の電気をつける。グエンがスパイダーウーマンの姿のまま壁に張り付いていた。驚くステイシー警部にグエンは誰にも見られていないし、誰にも聞かれていないと答える。ステイシー警部はできることは全てしてみたが、事件は自分の手を離れ、上司はスパイダーウーマン悪玉説を信じているしどうにもならなかったと伝える。その上で、グエンにスパイダーウーマンを辞めるように言う。

グエンは言う。自分がスパイダーウーマンを辞めて誰かが傷つくのを知りながら生きてはいけないと。スゲイシー警部は声を荒げる。どこの誰かともわからない人々に対して責任をもつ必要はないし、グエンのすることではないと。グエンの脳裏に死の間際のピーターの言葉がよぎる。

「僕はただ、ただ特別になりたかっただけなんだ……。君みたいに……」

ピーターが特別な力を持とうとして死んだことはグエンの心に深い影を落としていた。父と娘の会話はすれ違い、グエンがもう一度口を開いた時、スパイダーセンスが鳴った。

ガスとともにバルチャーが部屋に飛び込んできた。吹き飛ばされるステイシー警部。駆け寄るグエンを吹き飛ばすバルチャー。バルチャーはステイシー警部の胸ぐらをつかんで釣り上げる。なぜスパイダーウーマンが助けたのか。スパイダーウーマンは誰なのか。バルチャーがステイシー警部に気を取られている間にグエンはスパイダーウーマンのコスチュームに着替えた。棚から落ちたボウリングのピンとトロフィーをクモ糸でつないで即席のヌンチャクを作り、バルチャーに殴りかかる。よろけるバルチャーにジョークを飛ばすも、ガスのせいで形勢は逆転する。

バルチャーが感情を荒げて数十年かけた仕事をオズボーンに奪われたことや、能力を持つものはスパイダーウーマンだけではないことを叫び、名乗りを上げる。

「私はバルチャー!私を拒む全ての者に死……。ぐわっ」

おしゃべりが過ぎたのかステイシー警部に肩を撃ちぬかれてしまった。ステイシー家から逃げ出すバルチャー。


咳き込むステイシー警部。声をかけるグエン。ステイシー警部はグエンの手をつかむ。後は警察に任せてスパイダーウーマンのコスチュームを脱ぐように言う。グエンは父の手を振りほどく。

「これは私にしかできないことだから」

飛び出したバルチャーはパトカーに衝突していた。衝突でバックパックを壊してしまったらしく飛べなくなっていた。警官を追い出してパトカーを乗っ取ろうとするバルチャー。そこにスパイダーウーマンが追ってくる。スパイダーウーマンはガスで視界がぼやけてながらもバルチャーの最後の一撃をかわし、ノックアウト。

よろめきながらスパイダーウーマンは他の存在を感じていた。警官だ。ガスの影からガスマスクをして大きなドクロマークのボディプロテクターをした大男が姿を表した。キャッスル警部だ。両手に棒を持ってスパイダーウーマンに殴りかかる。スパイダーウーマンは棒を叩き割りキャッスルを来るなのトランクに投げ飛ばす。フィニッシュブローを決めようとしたとき、スタン・ショックがスパイダーウーマンを襲った。身動きが取れずうずくまるスパイダーウーマン。キャッスルは銃を手にゆっくりと歩み寄り、スパイダーウーマンのマスクを剥がした。そして、キャッスルは驚いた。

「ガキだと……!?」

グエンが拳を握って睨み返す。

「そうよ。その通り……私は『ただの』ガキ」

キャッスル警部は殴り飛ばされた。グエンはガスの煙幕の中、スパイダーウーマンのマスクを拾い、自分の軽率な行動を悔いた。煙幕が晴れる前にバルチャーをボンネットにクモ糸で縛り付けてその場を去る。


一方、ステイシー警部は近所のベン・パーカーに助けだされていた。ベンはステーシー警部に肩を貸し、自分の家で休むように言って家に連れて行く。グエンは屋根の上から2人を見守り、二階の窓を明けて窓枠に腰掛けた。その部屋はかつて、ピーター・パーカーがいた部屋だった。

感想

今回はバトル回で、対バルチャー戦と対キャッスル戦。

バルチャーはこの世界でもオズボーン(おそらくノーマン・オズボーン)にいいようにやられていた鬱憤があるようですし、スパイダーウーマンにキングピンの存在を伝えてしまいます。グエンはキングピン自体は知らないんでしょうか。その後の軽口でインターネット・デートとプロファイルにつづいてcatfish(ナマズ)と言ってますがこれは映画『Catfish』のことですかね。

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facebookで偽プロフィールの人と仲良くなった主人公の話です。

キャッスル戦は素顔を見られてしまう大失態。同僚のステイシー警部から小さいころのグエンと母親の写真をバーで見せられてはいましたが、ほとんど見ていなかったですし、現段階ではガスもガスマスクもあったでしょうからグエンとまでは分かっていない状態でしょうか。


そして、話冒頭で家に向かって歩いていたステイシー警部と手紙を取りに来て挨拶していた大男はピーターの叔父のベン・パーカー。髪も白髪ではなく、若々しくガッチリした体格をしています。グエンが入った部屋のコマの一番手前に「Honor Award to Peter Paker」と書いたトロフィーが置いてありますし、ステイシー警部もお世話になってますし、次回以降、再度ピーターや残されたパーカー家の話があるのでしょうね。


今回はガスの黄色い背景が画面を明るくしているくらいで全般的に暗い感じです。雰囲気も前号とは違ってスパイダーハムもいないのでシリアス一辺倒ですが、ようやく状況説明からキャラクター個別の心情に入り始めた感じではあるので、今後の展開が楽しみです。

Next Issue (次回)

一戦終えてまた一難。今度はプライベートの戦い。家はめちゃくちゃ、父は行きづらいピーターの家。グローリーやエム・ジェイには引き止められたものの、まだメリー・ジェーンズには正式復帰できていない。

次回『Spider-Gwen』(2015) issue #4 / Most Wanted? Part 4

Spider-Gwen (2015) #4

Spider-Gwen (2015) #4

少女に安息は訪れるのか……。

『Spider-Gwen(スパイダーグエン)』(2015 - ) issue #2 / Most Wanted? Part 2

Spider-Gwen (2015-) #2

Spider-Gwen (2015-) #2

前回までのあらすじ

『Spider-Gwen』(2015 - ) issue #1 からの続きです。前号については以下を参照。

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登場人物については

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を参照。

あらすじ

バルチャーに振り落とされたスパイダーウーマンはゴミ輸送用の船に墜落していた。スパイダーハムの歌声で目を覚ます。スパイダーウーマンがスパイダーハムがどうしてここにいるのかと質問すると、スパイダーハムはスパイダーウーマンの頭のなかにいるからだと答える。スパイダーウーマンは目を回しながらデッキに降り、マスクを外して水面を見ながらどうやって助かったのかを思い出していた。時間は少し前、バルチャーに振りほどかれ、地面に激突しそうになったスパイダーウーマンは両脇にクモ糸を付けてムササビのように滑空した。ハドソン川の水面に何度か叩きつけながら滑空していると川を渡っていたゴミ輸送用の船にぶつかったのだった。

記憶も戻って頭が回るようになってグエンはあることに気がついた。スマートフォンを無くしていたのだ。錯乱状態とも言える取り乱しようのグエンをスパイダーハムがなだめる。だが、グエンは

「わからないかもしれないけど、あのケータイの中には私の生活の全部が入ってるの!メモとか検索履歴とか、パパからのメッセージとか……。私の秘密が全部入ってるの」

と混乱は収まらなかった。


バルチャーとスパイダーウーマンが争った現場。NY市警のボイル巡査がグエンのスマートフォンとカバンを見つける。グエンのものだと分かっているステイシー警部。物証かもしれないと言うボイル巡査からスマートフォンとカバンを取り上げるステイシー警部。内心で冷や汗を書きつつも巡査を押し切り、口止めもする。ステイシー警部の背後からデヴォルフ刑事が声をかける。カバンを見て証拠品かと尋ねるが、ステイシー警部は娘のカバンだと答える。デヴォルフは娘の話をキャッスル警部に振るが、キャッスルはとりつくしまもなく現場に足を向ける。

デヴォルフはキャッスルがアレクセイ房でしたことを伝え、キャッスルは今回の件をキングピンの仕業ということにしたいらしいと伝える。ステイシー警部はキングピンは何年も前に牢屋に入っているのでそれはないと言う。デヴォルフはそれにキングピンのやり方は巧妙だし、キングピンはステイシー警部を嫌っていると答える。デヴォルフは車のドアを開いてステイシー警部に乗るように促した。


グエンが目を覚ますと眼前にはネコがいた。グエンはボロボロのソファーに寝転がっていた。誰かの声がする。飛び起きるグエン。部屋にはグローリーとエム・ジェイがいた。どうやってここに来たのかを聞くとグローリーがバーでぐったりしているところをランディ・ロバートソンが運んでくれたのだという。ホームレスのようなボロボロの服をどうしたのかの記憶はない。グローリーがランディから発案のあったライブ出演の話を始める。だが、エム・ジェイがいちいちつっかかり、グローリーと口論になってしまう。2人をよそにスパイダーハムと話すグエン。終わらないエム・ジェイとグローリーの口論を脇にグエンはその場を去ろうとする。呼び止めるグローリー。振り向くグエン。エム・ジェイも

「メリージェーンズにはあなたが必要」

と言う。


取調室。テーブルにはキングピンとキャッスル警部。後ろにステイシー警部とデヴォルフ刑事が控えている。キングピンの知らぬ存ぜぬに席を立って銃に手をかけるキャッスル警部。止めるステイシー警部。そこにキングピンの弁護士、マシュー・マードックから電話がかかる。今後確たる証拠なしにキングピンに嫌疑をかけると訴えるとの脅しの内容だ。キャッスル警部はひるまず、証拠を見つけてそのときには電話越では止められないと言い返す。


マシュー・マードックはビルの屋上から電話をかけていた。素足にネクタイを外して白い杖に靴を引っ掛けている。カラスを杖で殴り殺す。黒服サングラスの男ががバルチャーを両脇で拘束している。キングピンの獲物のスパイダーウーマンに横槍を入れてきたバルチャーを折檻していたのだ。マードックは杖でバルチャーの首筋を押さえる。バルチャーはスパイダーウーマンを殺してはいないし、空から落としはしたが、死体は見つかっていないので死んではいないと思うと主張する。マードックは杖を伝って心音を聞く。マードックは心音で相手がウソを付いているかどうかを判断できるからだ。判定はシロ。バルチャーの供述はウソではないらしい。マードックはバルチャーにスパイダーウーマンを探してマードックのところに連れてくるように言う。


グエンはホットドッグ屋の看板の裏でスパイダーウーマンに着替えていた。話し相手は頭の中のスパイダーハム。ジョーク、私生活、ヒーローとして生きること。スパイダーハムはグエンの不安に答える。


バー。ステイシー警部はキャッスル警部と酒を飲んでいた。ステイシー警部はキャッスル警部をよくは思っていなかったし、なによりキャッスル警部がスパイダーウーマンを逮捕してしまうことを恐れていた。自分の家族の話を始め、家に帰るように促すが、キャッスルは仕事に戻るとだけ行ってバーを出て行った。

バーから出たステイシー警部は路地裏へ。壁一面に「フェリシアハーディー+ザ・ブラック・キャッツ」のポスターが貼られている。その中に一枚「メリー・ジェーンズ」のポスター。ステイシー警部の後ろから忍び寄る影。ステイシー警部は懐からグエンのスマートフォンを取り出す。

「取っておいた。お前が探しているのはこれだろう?」
「違うわ。パパを探してたの」

壁にはスパイダーウーマンがいた。

感想

セリフ起こしていないので伝わらないと思いますが、スパイダーハムは『スターウォーズ』で言うところのエピソードVのヨーダのような立ち位置です。ジョークを言って時々分からない行動をしつつも、グエンに教訓を言う。また、話も画も全般的に暗い雰囲気の中の賑やかし感があります。「なんでいるの?」と聞くグエンに「多分君が頭を打って意識が朦朧としてるからじゃない?」などといったやり取りをするなどナカナカです。

グエンは仲直りとまではいかないまでもメリー・ジェーンズに暫定復帰。しかし、心中はバルチャーをどうにかすることで一杯。ステイシー警部はスパイダーウーマンがグエンだと知れ渡る前にスパイダーウーマンの復権や、証拠品の押収、スパイダーウーマンをキングピンの差金だと思って敵視しているキャッスル警部への慰撫など、心労が耐えない状態。この親子は元のユニバースでもスパイダーマンの正体を知って色々苦労をしていましたが、当事者となるとまた状況は違うでしょう。

警察陣営はキャッスル警部が大ハッスル。キングピンを目の敵にしているところを見ると、この世界のフランク・キャッスルはキングピンに妻子を殺されているのでしょうか?ステイシー警部からも信用されておらず、今のところ我が道を暴力で貫くというキャラクターのようです。

キングピン陣営は刑務所の中で動けないキングピンに代わり、マット・マードックがスパイダーウーマンに刺客を差し向ける。この世界のマット・マードックデアデビルとしての能力を持っているようなので、強敵として立ちふさがることでしょう。キングピンを刑務所に入れたステイシー警部、正体を知らないとはいえその娘グエンもターゲットになっています。

Next Issue (次回)

ステイシー親子の会話。追うものと追われるもの、それぞれに背負うもの。マードックの指示で再度襲いかかるバルチャー。

次回『Spider-Gwen』(2015) issue #3 / Most Wanted? Part 3

Spider-Gwen (2015-) #3

Spider-Gwen (2015-) #3

少女に安息は訪れるのか……。

アメコミ(原書)を買う方法 - 2016年 電子書籍版

はじめに

これまで何度かアメコミの原書(=翻訳ではなく英語の本)を買う方法について書いたのですが、アップデートのあった電子書籍の部分だけ2016年に合わせて書きます。

私はiOSディバイス(iPhoneとかiPadとか)しか持っていないので、iOSアプリを前提として紹介します。決済などアプリとしての制約はAndroidの方がゆるいはずなので、同じ名前で検索すれば対応するものが見つかるかと思います。

販売単位

アメコミは基本的に各作品の連載1回分、もしくは連載をある程度の区切りでまとめた単行本形式で販売されます。前者をアメリカでは「コミックブック」、日本では「リーフ」と呼び、後者を「トレードペーパーバック(TPB)」と呼びます。

その他特装版や限定版がありますが、基本的にはリーフとTPBで売られているものだと思ってください。TPBは日本でいうところの単行本に近いのですが、単行本は話のつながりというよりは連載回数区切りの側面が強いのですが、TPBは連載中の話の区切りで発売されることが多いので、各号でページ数(当然そうすると値段も変わる)が異なることがよくあります。

発売日

新刊はアメリカ東海岸時間で毎週水曜日に発売されるので、日本で購入可能になるのは毎週水曜日深夜〜毎週木曜日になります。最遅で毎週木曜日午後には購入できます。

既刊とデジタルのみのものはアメリカ東海岸時間で毎週火曜日に発売されることが多いです。日本では毎週火曜日深夜〜毎週水曜日になります。既刊に関しては月曜日、金曜日、週末にセールがあることがあります。セールはリーフが99セント(2016年1月のAppleレートで120円)または、TPBが数十%オフの形式です。

また、発売スケジュールに関してはPreviewsやアメコミくえすとさんの新刊情報まとめなどが参考になるかと思います。

基本的に販売2ヶ月前にはあらすじと表紙が公開されています。

決済手段

PCからであればクレジットカード。

アプリからであれば、iOS/Androidともに日本のストアにあるアプリなので他のアプリと同様の決済手段(クレジットカード/プリペイドカード)が利用できます。

販売方式

電子書籍の販売方式には以下の2つがあります。

買い取り方式は特定のコンテンツをお金を出して購入し、専用アプリで端末にダウンロードして読む方式です。専用アプリで読む代わりに再ダウンロードの回数制限などはありません。

月定額読み放題方式は月定額払って、契約期間中に取り扱いコンテンツをどれでも読めます。ただし、基本的にインターネットから都度ダウンロードして読む形式で(冊数の制限がありますが、事前にダウンロードしてインターネット接続がない状態で読むこともできます)解約後には読めません。また、書籍が発売されて読み放題サービスに掲載されるまでは半年程度のタイムラグがあります。


新刊をすぐに読みたい場合は買い取り方式で、ある程度前のものや大量に読みたい場合は月定額読み放題方式でしょうか。

買い切り方式

各出版社のアプリ

DC Comics

DC Comics

  • DC Entertainment
  • ブック
  • 無料
Marvel Comics

Marvel Comics

  • Marvel Entertainment
  • ブック
  • 無料
Image Comics®

Image Comics®

  • Image Comics
  • ブック
  • 無料

各出版社が自社のコンテンツを販売しているアプリです。コンテンツごとに別のアプリを起動する必要があったので、これまでは統合系アプリを使っていて使っていませんでした。が、アプリ提供会社の都合でアプリ内決済ができなくなったので、各出版社のアプリ側で購入しています。

概ねリーフが

  • セール品  :99C(=120円)
  • 既刊(古いの):$1.99(=240円)
  • 新刊    :$3.99(=480円)

という価格設定です。

統合系アプリ

「各出版社のアプリ」で上げた会社はcomiXologyというサービスにもコンテンツを提供しています。そのcomiXologyは2014年にAmazonに買収されたので、Appleとの兼ね合いでiOSではアプリ内決済はできなくなり、アプリからは買えなくなりました(comiXologyのPCサイトからは決済可能です)。

更に2015年年末にcomiXologyのアカウントがAmazon.comのアカウントと連動して、Kindleで購入したコンテンツも相乗り可能になったようです。日本のAmazon.co.jpとの連携具合はどの程度がわかりませんが、以前にAmazon.comAmazon.co.jpKindleのアカウントひも付けで痛い目に遭ったので私はまだ試していません。

月定額読み放題方式

私が知っている限りだとコンテンツ量があるのはMarvel Unlimitedくらいです。つまりMarvel Comicsのキャラクター(キャプテン・アメリカ、アイアンマン、X-MENスパイダーマンなど)の話だけが対応している状態で、DC Comics(スーパーマンバットマン)などの他社は対応していません。

現在$9.99/月(クレジットカード決済なので、支払額はクレジットカード決済タイミングでの円-ドル為替レート依存)で発売後半年以上経過したコミックの多くが読めます。オフライン保存できるのは12冊まで。50年以上前にはいたキャラが多いので、過去をさかのぼるときに重宝しています。

さいごに

最初に原書の買い方をまとめたのは2011年だったのですが、5年経ってアメコミの電子書籍販売のプラットフォームになりつつあったcomiXologyがAmazonに買収されてiOSからは決済できなくなって不便になってしまったというのが現状です。Amazonアカウントのマージと米Amazonとの連携がうまくいくようであればKindleと相乗りになって多少利便性は上がるのかもしれませんが、日本のAmazonだとうまくいっていません。翻訳権の問題があるのかもしれませんが、映像と違って配信権があるわけではないと思いますので、この辺便利になっていてくれればなとおもいます。

もっとも、2015年半ばまでMarvel Comicsは各国言語に翻訳したコミックをMarvel Global Comicsで配信していたのですが、翻訳が微妙だったせいもあって売上がよくなかったのか日本のアプリストアからは撤退されていました。それを考えると日本では言語、価格設定などで需要がそこまでない状況には変わりないのだと思いますが。

ともあれ、邦訳されないキャラクターの話や、邦訳の先や背後にある話を知りたいと思ったさいの第一歩のガイドとして役に立てば幸いです。