Uncanny X-Men (2013 - ) #8
- 作者: Brian Bendis
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2013/07/10
- メディア: Kindle版
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これまでのあらすじ
ここでは特に感想を書いてなかったのでこれまでのUncanny X-Men (2013 - )のあらすじを簡単に。
Uncanny X-Menは『X-Men: Schism』(2011)でウルヴァリン一派が西海岸にあるユートピアから飛び出して以降『Uncanny X-Men』Vol.2(2011)にリナンバリングされてサイクロプス率いるユートピアに留まったミュータントたちのタイトルに。Uncanny X-Men (2011 - 2013)ではサイクロプス一派とシニスターが戦っていたりとかしてたはず(ちゃんと読んでない)。
ユートピアを出て行ったウルヴァリン一派はチャールズ・エグゼビアの恵まれし子らの学園後にジーン・グレイ学園を設立。『Wolverine and the X-Men』(2011)とその姉妹シリーズが発刊。こちらは新生ヘルファイア・クラブと戦う。
その後『Avengers vs. X-Men』(2012)で地球に迫り来るフェニックスの宿主であるサイクロプスの孫ホープ・サマーズの処遇をめぐってアベンジャーズとX-Menが対立。『ハウス・オブ・M』(2005)でもスカーレット・ウィッチの処遇を似たような感じでやってた記憶がありますね。それもそのはずで『ハウス・オブ・M』以降表舞台に立っていなかった(『ニュー・アベンジャーズ』などで記憶を失ったまま登場はしている)スカーレット・ウィッチが『Avengers: Children's Crusade』(2011)で記憶と能力を取り戻し、『Avengers vs. X-Men』#0に登場している。
サイクロプスvs.キャプテン・アメリカで火蓋は切って落とされ、数の上では圧倒的に不利なX-Men陣営(ウルヴァリン一派は曖昧な態度ながら消極的にアベンジャーズ支持)。フェニックスが月に到達し、ホープがフェニックスとの融合を拒んだため、フェニックスは5分割されてサイクロプス、エマ、コロッサス、マジック、ネイモアに憑依。フェニックスの圧倒的なパワーで平和活動をしていたまでは良かったが、フェニックスに精神をやられて悪堕ち。
アベンジャーズは甚大な被害を出しながらネイモア、コロッサス、マジックを倒し、ホープを匿う。その最中でワカンダが崩壊し、静観していたプロフェッサーXが戦闘に参加。南極でサイクロプスと対決する。サイクロプス、エマvs. Avengers + X-Menで流石に劣勢となる。サイクロプスはエマのフェニックス・フォースを吸収し、プロフェッサーXを殺してしまう。プロフェッサーXを殺してしまったことで動揺し、フェニックス・フォースをコントロールできずにダーク・フェニックス化する。
誰も手を付けられない存在となったサイクロプスだが、ホープとスカーレット・ウィッチが協力してサイクロプスだがからダーク・フェニックスを引き剥がし、「No more Phoenix」の言葉でフェニックス・フォースの塊を打ち消す。この「No more Phoenix」が『ハウス・オブ・M』の「No more mutants」と対になっていることは言うまでもない。
『Avengers vs. X-Men』でフェニックス・フォースに憑依された5人+マグニートは指名手配犯となる。テロ行為およびプロフェッサーX殺害で刑務所入りになるサイクロプス。ミュータント差別に遭ったことは言うまでもないが、脱獄。同じく指名手配犯となったエマ、マジック、マグニートを率いて元ウェポン計画の研究所跡にチャールズ・エグゼビアの恵まれし子らの学園を再興。
フェニックス・フォースのおかげで新しく誕生したミュータントたちをミュータント差別主義者から保護したり、ジーン・グレイ学園にスカウトに行ったりしている。フェニックスに憑依されたせいか、パワーのコントロールが難しくなっており、マジックが一同をリンボ界ツアーに招待して大変になったり。
と、以上がこれまでの大体のあらすじ。
今回の話
Uncanny X-Men (2013 - )から参加のFabio(読みが分からない)が新生エグゼビア学園を離れて実家に帰ることに。学園を離れる事に罪悪感があるFabioをエマとサイクロプスは温かく見送る。
サイクロプスがFabioに言った「良き人たれ、何があっても自分を誇れるように生きろ」はプロフェッサーXも同じような事を言っていた気が。そして、Fabioの帰宅は当然シールドに監視されていた。
マジックの魔法で新生エグゼビア学園に帰るサイクロプスとエマ。もうすっかり便利移動要員になってるマジック。この力が早くにあればSecond Comingでナイトクローラー死ななくてよかったのにね。
Fabioの帰宅を寂しがるベル(Uncanny X-Men (2013 - )からの参加組)。「誰もが戦士として生まれたわけじゃない」とサイクロプス。Schismでウルヴァリンと決別して理由が「子供に戦闘訓練をして戦場に送り出すか」だったので、戦いに向いてないメンバーは去るしかないのでしょうね。
サイクロプスはマグニートに話があると言って外へ。エマは新しいX-Men候補の選定を始める。
そのミュータントのデイビット。「俺はミュータントだー!」と言っ連れの女にそんな事言うもんじゃないとたしなめられるヒャッハー系。駐車場中の車のエンジンかけて止めたり、ライトつけたり止めたり、クラクション鳴らしたり止めたり。
当然そんな事してたら警察に見つかるわけで、銃を向けられて職務質問。連れの女が「こいつミュータントなんです!」と即チクり。警察は慌てて「武装したミュータントが能力を使ってます。至急応援とシールドに連絡を……」と無線で報告。
定型報告のようなのでAvengers vs. X-Men以降、ミュータントが力を暴発させたり、イタズラで使ったりという事態が多発してるんでしょうね。それにしても、両手を上げてる相手を「武装した」と言うのはどうなんでしょうね。そう言った方が何かと融通が効くのかもしれませんが。
その後も警官にイラっとくる事を言われて解放してくれそうもないので、パトカーを明後日の方向に暴発させて、逃げようとするデイビッド。当然撃たれます。しかも割と致命傷になりそうな場所。その場に倒れるデイビッド。これには連れの女もやり過ぎだという反応。
発砲した警官は「てめえらミュータントは俺たちより賢くて優れてると思ってやがる。いいか、教えてやる……」と。ああ、割とそっち側の人なんですね。警官による人種差別問題ありますもんね。防犯カメラの死角で容疑者虐待してたり。
デイビッドあやうし!のところで「聞かせて欲しいものね……私たちがどれだけ優れているか」とマジックとカッコウズが登場。女王様はご機嫌ナナメといったところでカッコウズは警官2人を即マインドコントロール。哀れな警官2人はお互いの銃を口に突っ込んで気絶。
デイビッドをカッコウズが治療……しない。この人たちテレパスで、ヒーリング能力ないもんな。マジックの指示でデイビッドの痛覚と意識を落として学園に搬送。暴れられても面倒なんでしょうが、怖いですね。
一方、学園の外ではサイクロプスとマグニートがお話。サイクロプスから呼んだのにUncanny X-Men Vol.3 #1以来裏のあるマグニートがしゃべり続ける。AvX以降能力が「壊れて」いる新生エグゼビア学園の教師陣のパワーを復旧することをについての話は元々能力が「壊れて」いるサイクロプス(サイクロプスは目を開けている限りビームが出続ける)の余裕に一日の長を感じる。新人たちと一緒にまた能力トレーニングを続けていくさ、というサイクロプス。そして
マグニート「私とともに唱えよう」
マグニート・サイクロプス「I AM MUTANT.」
このあたりUncanny Avengers #5でアレックスが「『ミュータント』と呼ばないでください」と言った事への返答ですかね。同月発売のAll New X-Men #13でもUncanny Avengers #5に触れているので時系列的にはそのあたりなんでしょうね。「ミュータント」という言葉に対する解釈がX-Men主要タイトルのカラーの違いにも繋がりそうです。
新生チャールズ・エグゼビアの恵まれし子らの学園。マジックとカッコウズが連れ帰ったデイビッドの治療をクリストファーがする。目覚めたデイビッドはエンジェルの顔姿を見て自分が死んだのだと思い込む。チャールズ・エグゼビアのこのページのエマの横顔微妙だ。
ところ戻ってサンディエゴ。実家に帰ったFabioが家族の歓待を受けていた。はじめは家族の再開を喜んでいたが、Fabioがミュータントで、X-Men−−サイクロプスと一緒にいたと話すことから態度が一転する。喚きだす母親、病院に行こうと言う父。X-Menが助けてくれたという事実を受け入れない家族。家族のわからず屋ぶりにキレてFabioは能力を暴発させてしまう。そこへスコットの居所を探しに来たシールドのエージェント、アリソン・ブレア(ダズラー)が入ってきたのだった。