『Spider-Gwen(スパイダーグエン)』(2015 - ) issue #3 / Most Wanted? Part 3
- 作者: Jason Latour
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2015/12/09
- メディア: Kindle版
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前回までのあらすじ
『Spider-Gwen』(2015 - ) issue #2 からの続きです。前号については以下を参照。
登場人物については
を参照。
あらすじ
ステイシー警部は電車で帰路についていた。電車を降り、徒歩で家に帰り、真っ暗な家の電気をつける。グエンがスパイダーウーマンの姿のまま壁に張り付いていた。驚くステイシー警部にグエンは誰にも見られていないし、誰にも聞かれていないと答える。ステイシー警部はできることは全てしてみたが、事件は自分の手を離れ、上司はスパイダーウーマン悪玉説を信じているしどうにもならなかったと伝える。その上で、グエンにスパイダーウーマンを辞めるように言う。
グエンは言う。自分がスパイダーウーマンを辞めて誰かが傷つくのを知りながら生きてはいけないと。スゲイシー警部は声を荒げる。どこの誰かともわからない人々に対して責任をもつ必要はないし、グエンのすることではないと。グエンの脳裏に死の間際のピーターの言葉がよぎる。
「僕はただ、ただ特別になりたかっただけなんだ……。君みたいに……」
ピーターが特別な力を持とうとして死んだことはグエンの心に深い影を落としていた。父と娘の会話はすれ違い、グエンがもう一度口を開いた時、スパイダーセンスが鳴った。
ガスとともにバルチャーが部屋に飛び込んできた。吹き飛ばされるステイシー警部。駆け寄るグエンを吹き飛ばすバルチャー。バルチャーはステイシー警部の胸ぐらをつかんで釣り上げる。なぜスパイダーウーマンが助けたのか。スパイダーウーマンは誰なのか。バルチャーがステイシー警部に気を取られている間にグエンはスパイダーウーマンのコスチュームに着替えた。棚から落ちたボウリングのピンとトロフィーをクモ糸でつないで即席のヌンチャクを作り、バルチャーに殴りかかる。よろけるバルチャーにジョークを飛ばすも、ガスのせいで形勢は逆転する。
バルチャーが感情を荒げて数十年かけた仕事をオズボーンに奪われたことや、能力を持つものはスパイダーウーマンだけではないことを叫び、名乗りを上げる。
「私はバルチャー!私を拒む全ての者に死……。ぐわっ」
おしゃべりが過ぎたのかステイシー警部に肩を撃ちぬかれてしまった。ステイシー家から逃げ出すバルチャー。
咳き込むステイシー警部。声をかけるグエン。ステイシー警部はグエンの手をつかむ。後は警察に任せてスパイダーウーマンのコスチュームを脱ぐように言う。グエンは父の手を振りほどく。
「これは私にしかできないことだから」
飛び出したバルチャーはパトカーに衝突していた。衝突でバックパックを壊してしまったらしく飛べなくなっていた。警官を追い出してパトカーを乗っ取ろうとするバルチャー。そこにスパイダーウーマンが追ってくる。スパイダーウーマンはガスで視界がぼやけてながらもバルチャーの最後の一撃をかわし、ノックアウト。
よろめきながらスパイダーウーマンは他の存在を感じていた。警官だ。ガスの影からガスマスクをして大きなドクロマークのボディプロテクターをした大男が姿を表した。キャッスル警部だ。両手に棒を持ってスパイダーウーマンに殴りかかる。スパイダーウーマンは棒を叩き割りキャッスルを来るなのトランクに投げ飛ばす。フィニッシュブローを決めようとしたとき、スタン・ショックがスパイダーウーマンを襲った。身動きが取れずうずくまるスパイダーウーマン。キャッスルは銃を手にゆっくりと歩み寄り、スパイダーウーマンのマスクを剥がした。そして、キャッスルは驚いた。
「ガキだと……!?」
グエンが拳を握って睨み返す。
「そうよ。その通り……私は『ただの』ガキ」
キャッスル警部は殴り飛ばされた。グエンはガスの煙幕の中、スパイダーウーマンのマスクを拾い、自分の軽率な行動を悔いた。煙幕が晴れる前にバルチャーをボンネットにクモ糸で縛り付けてその場を去る。
一方、ステイシー警部は近所のベン・パーカーに助けだされていた。ベンはステーシー警部に肩を貸し、自分の家で休むように言って家に連れて行く。グエンは屋根の上から2人を見守り、二階の窓を明けて窓枠に腰掛けた。その部屋はかつて、ピーター・パーカーがいた部屋だった。
感想
今回はバトル回で、対バルチャー戦と対キャッスル戦。
バルチャーはこの世界でもオズボーン(おそらくノーマン・オズボーン)にいいようにやられていた鬱憤があるようですし、スパイダーウーマンにキングピンの存在を伝えてしまいます。グエンはキングピン自体は知らないんでしょうか。その後の軽口でインターネット・デートとプロファイルにつづいてcatfish(ナマズ)と言ってますがこれは映画『Catfish』のことですかね。
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facebookで偽プロフィールの人と仲良くなった主人公の話です。
キャッスル戦は素顔を見られてしまう大失態。同僚のステイシー警部から小さいころのグエンと母親の写真をバーで見せられてはいましたが、ほとんど見ていなかったですし、現段階ではガスもガスマスクもあったでしょうからグエンとまでは分かっていない状態でしょうか。
そして、話冒頭で家に向かって歩いていたステイシー警部と手紙を取りに来て挨拶していた大男はピーターの叔父のベン・パーカー。髪も白髪ではなく、若々しくガッチリした体格をしています。グエンが入った部屋のコマの一番手前に「Honor Award to Peter Paker」と書いたトロフィーが置いてありますし、ステイシー警部もお世話になってますし、次回以降、再度ピーターや残されたパーカー家の話があるのでしょうね。
今回はガスの黄色い背景が画面を明るくしているくらいで全般的に暗い感じです。雰囲気も前号とは違ってスパイダーハムもいないのでシリアス一辺倒ですが、ようやく状況説明からキャラクター個別の心情に入り始めた感じではあるので、今後の展開が楽しみです。
Next Issue (次回)
一戦終えてまた一難。今度はプライベートの戦い。家はめちゃくちゃ、父は行きづらいピーターの家。グローリーやエム・ジェイには引き止められたものの、まだメリー・ジェーンズには正式復帰できていない。
次回『Spider-Gwen』(2015) issue #4 / Most Wanted? Part 4
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少女に安息は訪れるのか……。