『アオイホノオ』10巻感想
- 作者: 島本和彦
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/06/12
- メディア: コミック
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1巻丸々学生の3分間の映像を上映するファーストピクチャーズショウの話。
3分間。3分間は短いようで長いし、長いようで短い。いきなり起承転結を付けて話せといわれると1分のスピーチでもかなり大変なのにいわんや3分をや。
個人で手書き&手動撮影で作る3分、製作時間が長い(本作中でも3ヶ月かかったとありますが)のでつい内容を盛り込みたくなるのが人情。しかし、3分で人間が消化できる内容はあまりにも少ない。
なにせ3分はアニメのOP/EDを合わせたくらいの尺。「※イメージです」になってしまい、見ている方は「面白いのか面白く無いのかよくわからない作品」と判断せざるをえない。そしてノーリアクションぶりに大いに心を痛める。
分かる!分かるぞ!面と向かって「つまらない」と言われるのも辛いが「ダメ出しができないくらい微妙だった」という反応はもっと辛い。
「どうせ作るならオリジナルで」と意気込んだホノオはこの罠にハマり、自分で見ても面白いのか面白く無いのかよくわからない作品を作ってしまう。
後ろに戻って参照し直すことができない媒体は特に作者からすると内容が薄いくらいのほうが丁度いいんですよ。一回コケないと骨身に染みないんだよこれ!
「完璧(だった予定の)経歴に傷がついた!」と大きく落ち込むホノオ。頑張れ!君は後に『新・吼えろペン』で
「大事なのは駄作を出す勇気なんだよ!」
と言えるようになるんだ。むしろジョウみたいに未完の大作のエピローグと位置づけて自分を守っている方が後々辛くなるぞ!(炎尾燃風に)
個人的に気になったのはファーストピクチャーズショウの『ワンダーマスミ』。タイトルと主演の女性の風貌からしてワンダーウーマンのパロだと思っていたのですが、ホノオの口から出たのは『チャーリーズ・エンジェル』と『バイオニック・ジェミー』。
後の話でトン子さんから『ワンダーウーマン』のパロだという話が出ていてひと安堵したのですが、なぜこの時期にワンダーウーマンなんだろうかと疑問が残りました。
調べてみたら80年代初頭に日本でもドラマやってたんですね。OPがYouTubeにありました。
※アニメから実写の合成のところ割と頑張ってますね
吹き替えや主題歌を由美かおるがやってたんですね。こんなものがあったとは……(まだ生まれてませんでした)。
昔の実写版大体見てないんですよね。『超人ハルク』も内容が『逃亡者』だという話は聞いたことがあるのですが。
見たことあるのはアダム・ウェストの『バットマン・オリジナルムービー』
- 出版社/メーカー: 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
- 発売日: 2003/08/29
- メディア: DVD
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くらいでしょうか。