Netflix 『スター・トレック:ディスカバリー』S1
評価
- 4/5点 (面白かった)
概要
TVドラマ『スター・トレック』(邦題『宇宙大作戦』)以前の話。TVオリジナルシリーズとタイムラインはつながっているが、オリジナルシリーズと関連がありそうな部分は
- 主人公のマイケル・バーナムの養父がスポックの父・サレク (スポックはサレクの記憶の中で名前だけ出てくる)
- クリンゴンの司令官コルがコール司令官と同族
- ハリー・マッドが出てくる
- 最終回でU.S.S. エンタープライズが登場し、パイク艦長(パイロット版の艦長)から通信がある
くらい。オリジナルシリーズだと一目でわかる制服も、今作では紺1色の現代風の制服ですし、基本他シリーズの予備知識なくて問題ない作りになっていると思います。
内容としては
- クリンゴン帝国の復活
- 胞子ドライブの謎と実用化
- 並行世界への旅
- 停戦
といった流れ。最終回でU.S.S. エンタープライズが登場したのでシーズン1で完結かもしれませんが、次シーズンあるなら見たいです。
印象に残ったエピソード
2話「連星系の戦い」
いきなり船壊滅・主人公が裁判の上反逆罪で終わるのが印象的。「クリンゴンの習性を考えたら先制攻撃だ」という人間の常識的にはちょっと理解しがたいバルカン的合理性の要素は『スター・トレック』的だなと思いました。
3話冒頭でも他の服役者と共に移動していて「どう『スター・トレック』に戻すんだ」と思う展開でした。
7話「正気を狂気に変えるマジック」
タイムループ脱出話。話の出来というよりはこの手の話が好きだからという理由ですが。スタメッツの態度がぐっと軟化していったのがこのあたりのエピソードからだったと思います。オチも懸賞金をかけている嫁さんの実家に引き渡すというコメディチックな感じで暗めの話が多い中では清涼剤的な感じがありました。
12話「大それた野心」
元の世界ではバーナムと共にクリンゴン艦に乗り込んでトゥクヴマを倒すさいに死んでしまったジョージャウが並行世界の絶対君主(だと分かったのは11話ラストの通信ですが)で、光に弱かったり、残虐な武具を部屋に溜め込んでるなどよく分からない部分があったロルカが並行世界の住人だと分かったりした話。並行世界の話に入ったときは胞子ドライブの暴走の要素以上に引っ張るなと思っていたのですが、なるほどという感じでした。
ただ、並行世界の話に関してはロルカの反逆がどうなったかが分からないまま元の世界に戻ってしまったのと、並行世界のジョージャウを元の世界に連れてきてしまったのでこの辺りにどう結論づけるかは次シリーズ以降に持ち込み。
総評
1シーズン完結だとするとちょっと要素多いかなと思いましたが、向こうのドラマの作りとして「人気が一定以上出れば次シリーズ」なのでさもありなんという感じです。
順当に作られた現代アップデート版という感じでよかったです。