∀ddict

I'm a Japanese otaku. I like Manga, Anime, Games and Comics.

映画『ブラックパンサー』

ブラックパンサー (ShoPro Books)

ブラックパンサー (ShoPro Books)

ブラックパンサー (オリジナル・スコア)

ブラックパンサー (オリジナル・スコア)


見て来ました。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のブラック・パンサー(ティチャラ)の初登場は『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』

洗脳されたウィンター・ソルジャー(バッキー・バーンズ)による爆破で父・ティチャカを殺され、復讐に突き動かされていましたが、黒幕ジモの告白を聞いて赦しを選んだというキャラクターでした。その後、アイアンマン(トニー・スターク)と決別したキャプテン・アメリカ(スティーブ・ロジャース)とウィンター・ソルジャーをワカンダに受け入れました。


本作の時系列は『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』の後。話は亡き父・ティチャカの跡を継いで外部との関わりを断ち、自国を優先するというワカンダ王の伝統に則るブラック・パンサー(ティチャラ)と、スパイとしてワカンダの外で生きるうちにヴィブラニウムの流出という国禁に手を染め、兄・ティチャカに殺された王弟の子エリック・キルモンガーの二人の戦いが軸。2人の父の代からの因縁を従兄弟同士が戦って決着をつける事になります。

ブラック・カルチャーには全く明るくないのですがヴィジュアルや音楽がアフリカ的な中、ヴィブラニュウムを活かしたMCUの近未来的な装備の妙な同居感がこの映画の良さだと思います。

かなり出来の良い作品だと思うので、劇場公開されている間にもう一度見に行きたいです。

Netflix『ストレンジャー・シングス 未知の世界』S1


評価

  • 4/5点 (80年代に郷愁があるならもっと評価が高いと思う)

概要

ストレンジャー・シングス 未知の世界』はNetflixオリジナルのドラマシリーズでシーズン1は全8話。

1980年代のアメリカの田舎町を舞台にした少年とその保護者たちが未知の世界と遭遇するSF話。SFが好きな人で映画『スタンド・バイ・ミー』(1986年)

や映画『グーニーズ』(1985年)

グーニーズ [Blu-ray]

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映画『E.T.』(1982年)

などの80年代の面白そうな話の要素をいろいろ組み合わせて作ってあるので、あの頃雰囲気が好きな人にはオススメかと思います。

印象に残っているところ

多方面から溢れ出る80年代感。

  • 冒頭がみんなで集まってTRPGやってる
  • 超能力少女が能力使ったら鼻血が出る
  • 子供がみんな自転車に乗っていて、カリフォルニアから来た転校生だけがスケボー乗ってる
    • 田舎は『E.T.』(1985年)がそうだったように自転車だったけど、ロスが舞台の『バック・トゥー・ザ・フューチャー』(1985年)はスケボー
  • ロゴが時代を感じる。ルーカスフィルムのロゴも同じようなフォントだったと思う
  • 『シャイニング』(1980年)のパロディらしき壁ぶち破りシーン
  • エイリアン2』(1986年)のパロディっぽいシーン
  • ゴーストバスターズ』(1984年)への言及
  • 小道具系
    • 遊星からの物体X』(1982年)のポスター
    • 線が繋がった電話とトランシーバー。子機がまだ充電式ワイヤレスではないですし、携帯電話もなし
    • アニメ『ヒーマン』(1983-1984年)とヒーマンフィギュア。「I have the power.」はこの間Netflixオリジナルドキュメンタリー『僕らを作ったオモチャたち」で散々聞きました(笑)

takkun.hateblo.jp

  • X-MEN 135号(cover dateで1980年)。ジーン・グレイがダークフェニックスになる回ですね。

Uncanny X-Men (1963-2011) #135

Uncanny X-Men (1963-2011) #135

などなど。80年代に造詣深い人であればより面白いのだと思いますが、私は生憎その世代ではないのでその辺の要素はあまりわかっていない状態です。

だとしてもよくできたジュブナイル感はあるので充分楽しめると思います。現代劇、リアリティレベルの都合である程度真面目な話をしようとすると悲劇になりがちなので。ひとつ、昔話になりつつある時代の話の方が真っ当な話がやりやすいのかもしれません。

総評

80年代というのがひとつ「古き良き」時代になってきたのかもしれませんね。80年代のアメリカはほぼロナルド・レーガンが大統領だった時期で、ひとつ前の「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」だった時期ですし。この時代のティーンは60年後半〜70年代生まれでそろそろ半世紀生きている人も出て来ているわけですしね。

気弱なオタク気質のティーンたちがどうにかこうにかやってSFというのはそのうち童話になる題材なのかもしれませんね。

Netflix『フラーハウス』S1


評価

  • 4/5点 (一言で言い切ってしまうと懐古趣味です)

概要

NHKで1993年〜1997年にも放送されていた『フルハウス』のキャストが30年の時を経て終結したのがこのNetflixオリジナルドラマ『フラーハウス』。シーズン1は全13話。完全に世代なのでどハマりしました。

役割 フルハウス フラーハウス
配偶者を亡くした家長 ダニー DJ
家長の兄弟 ジェシー ステファニー
家長の親友 ジョー キミー
家長の長子 DJ ジャクソン
家長の長子の親友 キミー ラモーナ
家長の次子 ステファニー マックス
家長の三子 ミシェル トミー

と初期メンバーの構成(厳密にはキミーは最初はゲストなんだけど)も合わせてきてます。唯一ミシェルことオルセン姉妹は出てこないのですが、1話で「NYでファッション関係の仕事で忙しい」であったり、DJ、ステファニー、キミーの3人で悪ノリして電話しているシーンがあるなど、存在はしているようです。

更に嬉しいのは吹き替えの声優がオリジナルと同じこと。他で聞いていないわけではないのですが、坂本千夏の声を聞くと「DJだ!」ってなるんですよね。

話はドタバタ大家族のシチュエーションコメディー。過去・長年見ていた人物配置でもあるので懐かしさというか近所の子供の成長でも見ている感じがあります。

印象に残ったところ

昔と変わっていない部分(配偶者を亡くして弱気になったり、再婚がすぐに考えられないなど)もありつつ、子供たちはスマホ中毒だったりでしっかり現代っ子です。

シチュエーションが現代的になっているのですが、昔と変わらぬ印象があるというのが一番の印象でしょうか。後、続く前提とはいえ、すごく途中で終わったなという感じもありました。

総評

一言で言うと懐古趣味で、新規に『フラーハウス』から見初めて面白いのかはさっぱり分からないのですが、自分にとってはいい作品です。

Netflix『マイリトルポニー:エクエストリア・ガールズ - エバーフリーの伝説』


評価

  • 4/5点 (マイリトルポニーやっぱり好きなんだなぁ)

概要

『マイリトルポニー:エクエストリア・ガールズ』は日本でもテレビ東京系列でTVシリーズがシーズン2まで放送されていた『マイリトルポニー 〜トモダチは魔法〜』(以下MLP)

の番外編の劇場作品。4作目。3作目まではどうにかポニー界やポニー界のトワイライトスパークルが出ていたものの、今作はついに人間界のみの話。『エクエストリア・ガールズ』ブランドとして定着してきたのでしょうか。

話はキャンタロット高校のサマーキャンプ。エバーフリーキャンプ場でなぜか魔法の事件が発生。魔法が使えるようになった人間界のトワイライトスパークルも交えて7人で謎を解決していく。

印象に残っているところ

すっかり成長したサンセットシマーが今や人間界のトワイライトスパークルのお姉さんみたいなポジションに。魔法を暴発させがちなトワイライトスパークルやほのかな恋心に目覚めたトワイライトスパークルを影から見守ったり。ポニー界的にもこの二人姉妹弟子だったのでサンセットシマーがグレてなければポニー界の方でもこんなやりとりが見れたのかもですね。


意外なところでは本作のゲストキャラの声優が能登麻美子入野自由だったことにビックリです。地上波で放送してオモチャ売ったりするわけでもないのにダブルキャストを採らずに(本編でセリフあるけど、あまり話してないのが女性声優陣だと、校長:井上喜久子や副校長:本田貴子。男性声優だとお笑いコンビで山口勝平&石田彰がいる)新規に有名どころの声優さんキャスティングするんですね。すごいなぁ。

総評

4作目でポニー界出なくなったので、人間界だけの話が今後続いていくのかもしれませんが、時々魔法要素が出て来る学園モノになってしまいそうでよくある話に落ち着いてきそうではあります。実際今回もキャンプ場の怖い話が怪談ではなく魔法の仕業だったという話ではあるのですが、基本キャンプに来てキャイキャイしてる話ですし。

マイリトルポニーというよりはエクエストリア・ガールズとして、魔法使うときだけポニーっぽくなる学園モノの話として展開されていくんでしょうかね。それはそれで良いとは思いますが。

Netflix『マイリトルポニー:エクエストリア・ガールズ - フレンドシップ・ゲーム』


評価

  • 4/5点 (マイリトルポニーやっぱり好きなんだなぁ)

概要

『マイリトルポニー:エクエストリア・ガールズ』は日本でもテレビ東京系列でTVシリーズがシーズン2まで放送されていた『マイリトルポニー 〜トモダチは魔法〜』(以下MLP)

の番外編の劇場作品。シーズン3作目。人間界にいるはずのトワイライトスパークルが本格登場。ポニービルに来る前のトワイライトスパークルと同じく、一人で研究をするのが好きな畑の人間。校長はキャンタロット高校とのフレンドシップ・ゲームに勝つことを条件にトワイライトスパークルの個別学習プログラムの申請を認めると言うが。

印象に残っているところ

実質新キャラである人間界のトワイライトスパークルと人間界のメーン6が友情を育んでいく過程。今回フレンドシップ・ゲームという学校対抗戦で、メーン6はキャンタロット高校、トワイライトスパークルはクリスタル高校と敵同士。おまけにトワイライトスパークルの謎の発明は魔力を吸収して空間を引き裂いてしまう。

が、校長をはじめとしてクリスタル高校はフレンドシップ・ゲームに勝つことだけを考えていてトワイライトスパークルを大事にしないのでキャンタロット高校のみんな(彼女たちは彼女たちで少しポニー界のトワイライトスパークルを重ねてるところがあるんだけど)に優しくされるという。吊り橋効果かな。ともあれキャンタロット高校のみなの方と仲良くなっていく人間界のトワイライトスパークル

とはいえ、敵は敵。過去の対戦では圧倒的に勝ち星を重ねていたクリスタル高校は延長戦に持ち込まれてしまい、トワイライトスパークルに暴走し気味な魔力を解放する(ここミュージナルになるのにびっくりですが)ように強要し、空間を切り裂いていくラスボスと化してしまうのだった。


という過程の中で全2作で悪役として登場し、セカンド・チャンスを与えられたサンセットシマーが魔法に関する不思議な現象の調査やある種のリーダーシップを取るようになっているのが印象的です。特にポニー界のトワイライトスパークルとの連絡手段がなくなった最初のうちは弱気な言葉を吐いていましたが、最後には暴走する人間界のトワイライト・スパークルと真っ向勝負。完全に主役ポジションを勝ち取りました。

『エクエストリア・ガールズ』は擬人化『マイリトルポニー』ではあるのですが、サンセットシマーというキャラクターの成長談なのだなぁと思いました。かつて、トワイライト・スパークルが教訓をプリンセス・セレスティアに書き送ったように、サンセットシマーはプリンセス・トワイライトスパークルに送っていますし、新人である人間界のトワイライト・スパークルを導く立場にある。

『マイリトルポニー 〜トモダチは魔法〜』の原案を考えたローレン・ファウストが昔の少女アニメではなく『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』や『地上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー』などを参考にしたという話を読んだことがありますが、そう言われるとサンセットシマーはホットロッドカラーでロディマスコンボイってことなんでしょうか。

総評

三作目になって安定感充分な感じで楽しめました。

Netflix『マイリトルポニー:エクエストリア・ガールズ - 虹の冒険』


評価

  • 4/5点 (一度戦った強敵は友になる王道展開)

概要

『マイリトルポニー:エクエストリア・ガールズ - 虹の冒険』は日本でもテレビ東京系列でTVシリーズがシーズン2まで放送されていた『マイリトルポニー 〜トモダチは魔法〜』(以下MLP)

の番外編の劇場作品。『マイリトルポニー:エクエストリア・ガールズ』の続編。

太古の昔にポニーの世界を追放されていたセイレーンが実は人間界にいて人を仲違いさせて魔力を貯めていたというトラブルを、再びトワイライトスパークルが人間界に訪れて、人間界のメンツと事件を解決する話。

印象に残っているところ

前作での敵だったサンセットシマーが反省し、最初はメーン6からも邪険にされる(それだけ前作での彼女の治世が厳しかったということなのでしょうけど)扱いだったのに、トワイラ一スパークルとも協力して、エクエストリア・ガールズにおけるトライライトスパークルのポジションになっていく過程。

サンセットシマーは事あるごとに前作の悪行を責めるように聞こえるセリフを受け止めながら、ポニーの世界からトワイライトスパークルを呼ぶのに貢献したり、弱気になっているトワイライトスパークルを励ましたり。二人とも周囲の期待に応えるために頑張らなきゃと自分を追い詰めるタイプなのでその辺は似ているし、気があう部分があるのでしょうね。そして最後の最後でメーン6にも受け入れられ、サンセットシマーも音楽によって魔力が解放される状態に。

彼の国はセカンド・チャンスの話がよく作られる傾向にあると思いますが、正にこの物語はサンセットシマーのセカンド・チャンスの話だったように思います。いやほんといい話でした。


全然本筋でないところだと、人間界とポニー界両方でメタネタキャラとしてピンキーパイが超常的な解説をした後に「カン」とだけ答えていて強引な説明の畳み方だなぁ、と思いましたが、古い漫画だと「かくかくしかじか」で処理しそうな部分だったのでこういうのもありなのかなと思いました。

総評

完全に前作『マイリトルポニー:エクエストリア・ガールズ』を受けての続編なので、2本続けて見ないといけないですが、その価値はあると思います。サンセットシマーよかったね。

Netflix『ローマ皇帝 血塗られた統治』S1


評価

  • 3/5点 (まあ普通かしら)

概要

ローマ帝国 血塗られた統治』はNetflixオリジナルのドラマで、シーズン1は全6話。

後に「五賢帝」と呼ばれる皇帝が輩出されたネルウァ=アントニヌス朝の最後の皇帝にして、最悪のローマ皇帝の一人に数えられるコモンドゥスの話。この時期には珍しい親子によるローマ帝国の継承(他の皇帝は諸事情で子供がいなかったので、親類が継承していた)で、父親は「哲人皇帝」ことマルクス・アウレリウス・アントニヌス

ローマ史に詳しくない人でもラッセル・クロウ主演の映画『グラディエーター

の皇帝だと言えば分かる人もいるのではないでしょうか。

父親の時代からゲルマニアなどの戦線拡大に伴ってずっと戦争をしていた時代に生まれ、父や本人もあまり戦争が好きではないのに父親が戦争で死んで、後ろ盾も弱い状態での即位となり、後に「暴君」と呼ばれるまでに至る変容が描かれていく。

印象に残っているところ

時代背景があまり分かっておらずで現代的な捉え方でモノを言いいますが、父親から継承者に指名されているものの、成長半ばで後ろ盾である父を亡くし、本人もあまり乗り気ではない。加えて身内(実姉など)も虎視眈々と皇帝の座を狙っており、元老院とも折り合えず、折からの戦争による食糧不足や兵役による不満などかなり悪い状況があったのも確かだなとは思いました。

で、大体こういうときに暴君・暗君と言われる人たちは職務放棄して自分の趣味を大体的にやってしまうもので、コモンドゥスも奴隷の職業だった剣闘士として戦います。この辺のエピソードから映画『グラディエイター』が生まれたんでしょうね。そりゃ周りも「こらあかんわ」ってなるでしょう。話は暗殺されて終わり。

総評

五賢帝時代、血縁関係で選ばれてはいるものの、血縁内で優秀な人を優先していたわけで、その時点で的確な継承者を選べるのかが特に古代では重要だったんだろうなと思いました。この時代、中国だと『三国志』がはじまった頃の時代ですし、日本だとイマイチまだちゃんとした記録がなかった頃ですね。相続の問題に関しては現代でも怒ってますし、なかなかいい解決方法がないものの一つだと思います。