∀ddict

I'm a Japanese otaku. I like Manga, Anime, Games and Comics.

復習:『新世紀エヴァンゲリオン』第四話「雨、逃げ出した後」

シャムシェル戦の命令無視に対し、仕事の上司としての叱責だけだったミサトに反発して家出。保安諜報部に連れ戻されて帰ってきたときのミサトの態度も相変わらずで、憎まれ口を叩いて第三新東京市から離れることになる話。

この騒動を通してミサトやトウジ、ケンスケしいては視聴者がシンジというキャラクターを理解していく形になっている。特にトウジとケンスケが駅に来て当時が「俺を殴れ」と言う辺りから保安諜報部に取り押さえられて、涙混じりに語りかけるシンジ辺りの芝居は細かくやっている。

後、電車に間に合わなかったミサトと、電車に残らずホームで見詰め合うシーンの長回しが非常に印象的。本編全体を通すと長回しというと24話「最後のシ者」の渚カヲルを握った初号機のカットになるけれど、これもコミュニケーションが苦手なシンジがいつ口を開くのかともどかしい感じがよく出ていていい。


ここの話も前話の起こりの部分が漫画版とアニメ版で異なるので当然収拾のつけ方も違っている。アニメではヤマアラシのジレンマの話をきっかけとしてミサトが自発的に気づき、電車には間に合わなかった、ということになっている。

漫画ではケンスケが

「母ちゃんに反抗しているだだっ子みたいってゆーか」
(相田ケンスケ 漫画2巻)

と言って気が付き、電車の発車寸前にたどり着いてペンペンを引き取ったいきさつを話して、仕事でやっているわけじゃないとシンジに伝える。トウジとケンスケは置いてきぼり。この辺りの展開は少年誌っぽくなっている。


と、この話は人間関係の形成という意味では重要なのだけど、フィルムブックが割いているページ数も少なく、劇場版でははしょり気味、もしくは大幅カットになりそうな話でした。『鋼鉄のガールフレンド』でシンジが聞いている曲が内田有紀ということになっていたと思うけれど、この話でも電車でうつむきながら内田有紀の曲聴いてたんでしょうか。