『劇場版機動戦士Ζガンダム 星を継ぐ者』
注意事項:
- 「続きを見る」以降にはネタばれの部分もあるのでご注意ください。
- 私はTV版見てますので差異についてはそれなりに触れています。
OPからぐっと来ました。木星→火星→アステロイド・ベルト→地球と流れていく部分がいい。
- 木星:『Ζ』ではシロッコが「木星帰りの男」でありその象徴。*1
- 火星/アステロイド・ベルト:ハマーンのいるアクシズは火星圏にあった。
- 地球:ティターンズの本拠地(後に引越し)
- その間、そしてそれを包む宇宙:スペースノイドの故郷
TV版見ている身としてはここだけでも宇宙とその物語という雰囲気が出ていたように思います。主題歌も思った以上にマッチしていていい感じ。
それから95分はあっという間でした。諸所の監督インタビューで述べられていたようにTV版のつきつけられる「現実認識」の厳しさ(黒富野の毒)も和らいでいるので見やすい感じになっている印象でした。反面黒富野大好きな人には毒が薄い気がすると思います。
と、まで言っておいてなんですが、事前に分かっていることを含めて多少不満な点もありました。
- 20年前の作画を使用していること
- 作画が悪い回のも入っているので流石にそこだけは差し替えて欲しかった
- カット割がスムーズなだけに絵が付いていってないのが目立つ
- カミーユとジェリドの出会い
- 『Ζガンダムヒストリカ』のインタビュアーも言っていましたが、あれでいいんでしょうか……
- ジェリドとライラの関係
- 尺の都合で仕方ないこととはいえ、ライラがジェリドを小ばかにしたままの状態で退場してしまうのにジェリドがやたら「ライラ」言ってるのでちょっとアレといえばアレ。
- 個人的にはライラの「いい男になるよ」発言は入れて欲しかったなぁ。
新作カットのエイジングは最初はどうかと思っていましたが、デジタル彩色のテカテカした感じに比べて落ち着いた感じがあって、これはこれでいいと思います。全部新作カットのエイジング版で作って欲しかったというのが正直な感想です。
総括としては黒より白よりの富野が好きで20年前のフィルムがあっても見ますよという方にはオススメです。本当はそうでなくても見たら面白いだろうと思いますが、旧作フィルムの作画きつめなのから新作に代わるとその瞬間で20年経つので脳内変換が大変です(笑)
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