邦訳アメコミアドベントカレンダー 4日目 『キャプテン・アメリカ:デス・オブ・ドリーム』
デス・オブ・キャプテン・アメリカ:デス・オブ・ドリーム (MARVEL)
- 作者: エド・ブルベイカー,スティーブ・エプティング,秋友克也
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2011/10/29
- メディア: 単行本
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こんな人にオススメ
『シビル・ウォー』の続きが読みたい人。
故人の遺志を継ごうとする人々の話が好きな人。
続編/関連作品
登場人物に関しては『キャプテン・アメリカ:ウインター・ソルジャー』、話に関しては『シビル・ウォー』が続きになります。
あらすじ/感想
話は『シビル・ウォー』で投降したスティーブ・ロジャースの裁判所への連行から始まる。暗殺されるスティーブ。死をもって神格化されたキャプテン・アメリカは博物館に祀られる。登録ヒーローとなったファルコンの助けを借りてスティーブの死の謎を追うバッキー。スティーブ暗殺の裏にはレッド・スカルの影が。
かつてスティーブ・ロジャースの死(実際には氷漬けになっていたのですが)によってスピリット・オブ'76やパトリオット、整形手術を受けてまで完全なキャプテン・アメリカになりたかった4代目などがいます。今回はキャプテン・アメリカではなく、かつての友人であり、パートナーだったスティーブ・ロジャースの遺志を継ぎ、新たなキャプテン・アメリカになるまでの話。
何よりも自分がスティーブ・ロジャースにはなれないし、キャプテン・アメリカにふさわしいとは思っていない男がキャプテン・アメリカになる。続編『キャプテン・アメリカ:バーデン・オブ・ドリーム』の巻末でもそのことに触れるエピソードがあります。
夢が死に(デス・オブ・ドリーム)、その夢を継ぐものが現れる。そして物語は『バーデン・オブ・ドリーム(夢の重荷)』へ。
巻末にキャプテン・アメリカの死をめぐるアメリカ国内の反応をマーベルの当時のディレクターが書いていますが、反響は大変なものだったようです。当時から「また復活するのだろう」という冷ややかな意見もあり、実際数年後には復活を遂げ、スティーブ・ロジャースがキャプテン・アメリカに戻りました(この辺りは再び数年かかって戻ったため、それなりの説明はありますが)。
中々偉大な先達の後を継げないのは様々な場所であるもので仕方ない所ではありますし、ましてや物語のキャラクターは年齢的な寿命が無いので(人気による寿命はありますが)継承できた後代も珍しいのですが、後の結末を知っている身としては少し悲しい物語です。