∀ddict

I'm a Japanese otaku. I like Manga, Anime, Games and Comics.

『仮面ライダーカブト』

最終回。

 「同じ道を往くのはただの仲間に過ぎない、別々の道を立って往けるのは――友達だ」

最後の最後に「おばあちゃんが言っていた……」ではなくて天道の言葉が出て、面白いやつから友達に昇格した加賀美。その割りに影山の様子を見てネックレスの危険性が分かっていたのに加賀美に直接伝えていない先週の天道は何を考えていたんだろうか。

天道

普通に生きていて脈絡無くダイブして登場。ダイビングはどうしたんだろう。ネックレス破壊中はクロックアップを使っていたのに瓦礫の下敷きになったときとか、三島戦、ダークカブト戦ではまったく使っていなかったり。ダークカブトを助けようとしたときにもクロックアップ使いませんでしたね。終盤は

 変身(時々同時にキャストオフ)→キャストオフ→ハイパーキャストオフ→オールゼクターコンバイン

の戦闘の流れがディフォだったのに先週の加賀美戦と今週の三島戦はライダーフォームでねばる。加賀美とは同等の条件*1で戦いたかったというのがあるのかもしれないけど、三島戦はラスボス戦だから使える戦略はすべてぶつけて欲しかったなぁ。その意味でハイパーソードがぽっきり折れたのは良かった。

ラストの背景の合成はどうかと思ったけれど、1話の登場と変わらずどこに行っても豆腐を片手に「天の道を行き、総てを司る男」だったのは天道らしくて良かったと思います。最初から最強だったかとか、ぶれなかったかというと少し違いそうですが、天道はラストまで天道らしくて良かったと思います。

加賀美&田所&岬

三島に「お前のことが大嫌いだ」と言われるほど青臭さは変わらず。田所と岬も青臭い加賀美を何だかんだ言って容認してるからなぁ。病院から出てくる田所さんの豹変ぶりには驚くばかり。ゼクトルだって部下だし、その上同属であるネイティブなのだけど容赦なく撃ち殺す。実家は蕎麦屋さんじゃなくて極道なんじゃなかろうか。

今回のカダックはバイクに乗った状態で変身、「待て、そうはさせるか!」というヒーローなのだけど、後半の弱体化は相変わらず。ゼクトルーパー(ネイティブ)にもぼこられっぱなし。説得するんならせめて防御力の高いマスクドフォームになればいいんじゃ……プットオンとかあったような。ネックレスのときの天道は護衛のゼクトルーパーも倒してたけど、ここは性格の相違に加えて、同じZECTの一員だったという意識があるんだろうなぁ。

三島ネイティブの触手でカダックゼクターにダイレクトヒットしてた気がするんだけど、変身解けたってことは逃げたんでしょうか。後半の超回復とかは今までにもあったのでカダックゼクターの特殊能力なんでしょう、多分。最後のライダーキックは何気に天道が右足で加賀美が左足という女房役。でもダークカブトを助けようとしたカブトを止めるのは……カブトはハイパークロックアップあるんだし。

1年後の職業は加賀美が交番勤務、田所が蕎麦屋、岬がレストランの経営をする会社の社長でディスカビル家の復興を目指すとのこと。加賀美と田所はなんとなく想像が付いていたけれど、岬は予想外でした。幼稚園児にまで加賀美と呼び捨てなのは天道が「加賀美、加賀美」言ってるのを真似したんだろうな。幼女が「天の人はどこ行ったの?」と言ってたから天道のことも知ってるんだろうし。

根岸&三島

根岸の言い分がすごい小悪党で、平成ライダーによくある「俺のジャスティス」*2ではなく元ネタらしき人を皮肉っていて卑小化してる感じもする。実体も普通のネイティブでラストに突然出てきたダークカブトと一緒に火の中に突入して終わりというあっけない終わり方。ねちっこいやらしさの演出や演技は良かったと思うけどその辺残念。

三島は「俺は人間をやめるぞー」ってところがどっちかというと主眼だったのかな。別に人間だろうがネイティブだろうが自分が権力持てればそれでいいよという。ネイティブ体が真・仮面ライダーを彷彿とさせて、背中の触手はスコルピオワームだったし、タイムリープを繰り返してたら『555』みたいにライダーの元デザインはちょっとずつ違ったこの人だったんだろうか。

ひより&樹花&風間&ゴン

ひよりの新メニューが日和見ランチはいくらなんでもないだろうと思った。ネイティブで当事者のひよりは確かに本筋からは日和見状態で、料理は折衷もので他のもののいいところを取り入れるという小ネタだったら効いてると思ったけど。

樹花がひよりのことを「お姉ちゃん」と呼んでいるところはホッとした。ネイティブだということを含めて受け入れてくれたならそれはそれですごいと思う。

風間&ゴンは完全に顔見せ。風間は役者さんの都合が……。

雑感

なんだか良いところも悪いところも平成ライダーでした。その意味では王道なんでしょうか。

ギャグと説明のとっかえひっかえだった印象。記憶にあるところは

  • カブトゼクターが加賀美を通り過ぎて天道の手に行くところ
  • 加賀美弟がワームとして帰ってきた話
  • 加賀美が初めてザビーに変身
  • 料理勝負:矢車麻婆豆腐、黒包丁/白包丁
  • 風間登場回:主に井上脚本でメークアップ勝負とか
  • 神代初登場回:じいやがらみとスコルピオワームであること
  • 加賀美がカダックに変身
  • 矢車復活回:誰か俺のことを笑ったか?
  • ひよりの正体バレ回
  • 対カッシスワーム戦:フリーズや中の人の演技、トリプルライダーキック

などか。劇場版でハイパークロックアップの可能性を提示しておきながら、劇中でのハイパーカブトの先行登場は台詞などで済まされてたりしてもったいないような。ザビーの証とかプットオンとかホッパーゼクターの出所とか、暴走スイッチの有り無しがどういう意義かとかよく分からないことが多いけどそれは例年のこと、ということで。

最終回の三島戦はカブトがハイパーゼクター使わない理由とダークカブトの有効活用があればなぁ、と思いました。ハイパーゼクターで隕石を吹っ飛ばしたからその間はカブトで戦わないといけないとか、加賀美の復活はダークカブトがゼクターで命を与えたとか、加賀美が復活したので満を持してダブルハイパーキャストオフとか……そういう展開はベタベタだなぁ。

模型とかフィギュアの業界でキャストオフという用語が定着するというほど充分にネタになっていたとは思います。来週からは関俊彦ボイスで「俺は最初からクライマックスだぜ!」が聞けるのが楽しみです。『電王』は未だに見慣れないんですが、音撃戦士にも慣れたのでそのうち慣れるでしょう。

*1:加賀美はネイティブのゼクトルーパー連れてたけど

*2:この言い回しは『RX』だけど