『デトロイト・メタル・シティ』
デトロイト・メタル・シティ (1) (JETS COMICS (246))
- 作者: 若杉公徳
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2006/05/29
- メディア: コミック
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ずいぶん前に買って読んだのに何も書かないとクラウザーさんにSATSUGAIされそうなので。
『D.M.C.』はオタクの心境を思い起こさせるものだった。根岸ことクラウザーさんの心理描写が楽しくもあり、切なくもある。本当はオタクとして生きたいのに、実際には他の仕事についてそれがそこそこうまくいっているという状態は根岸がクラウザーII世として成功している状態そのものだ。
「こんなはずじゃなかったのに」と言いながらクラウザーとしてバンドを引っ張り、自分の好きな音楽は「何それ、キモい」「そういうお遊戯的なものは外でやってくれない?」とけなされる。どこかの書評に「面白いけれどギャグが一本調子で先がない」と書かれていたけれど、単にギャグだけで売れたわけではないだろう。Amazonで上位になるまでに共感を生んだのはやはり根岸のオタク的心境だと思うのだけどなぁ。