『サンサーラ・ナーガ』シリーズ
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 1994/07/15
- メディア: Video Game
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監修・脚本に押井守と伊藤和典、音楽に川井憲次、キャラクターデザイン桜玉吉。という今では考えられないキャスティングのゲーム。立ち食いそば屋「はらたま」*1や立喰師、『1』では「たたかう」というコマンドがあって、自分の親以外とは町の人とも戦える特異なシステムを初めとして押井テイスト抜群の本作。プレイする暇は無いので当時の攻略本を引っ張り出して妄想リプレイをしていた。
- 作者: ファミコン通信編集部
- 出版社/メーカー: アスペクト
- 発売日: 1994/07
- メディア: 単行本
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この本だと数少ないカラーページの47ページ中6ページがはらたまのメニューに割かれていて、更にそばやカツ丼の写真が載っているという念の入りよう。押井守の趣向が強く現れています。1は1990年発売。2は1994年発売でこの間に『機動警察パトレイバー』の劇場版とケルベロスサーガに取り掛かっていたはず。先日取り上げた『立喰師かく語りき』
- 作者: 押井守
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2006/04
- メディア: 単行本
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にもあったのですが、「豊かになるために街から野良犬を追い出すような感性」「街が優しくなくなった」といったテーマがふんだんに盛り込まれていて驚いた。このゲームは主人公が龍使いとなって龍を育てていくのですが、押井さんにとっては犬なんでしょうね。龍を育てる手間や龍の反応、育て方で大きく変わる龍の性格など、かなり愛情がこもっています。『2』のアムリタなんて自分の龍を殺せと言われて逃げ出したのに、追ってである主人公に難解なヒントを残しながらも先に進んでいくという私にとっての押井監督像のそのままです。『イノセンス』のときに愛犬のガブリエルが重体で鎌倉に引っ込んだ話を聞いてカオスドラゴンになりそうな自分の龍を連れて先を目指すアムリタの像が被りました。
スーパーファミコンのゲームで何の予備知識もなしに自分で始めて買ったゲームが『サンサーラ・ナーガ2』だったのですが、そのころからこうなるようにできていたのかもしれません。少し運命を信じたくなりました。
*1:ぱっと思いつくのは『うる星やつら ビューティフル・ドリーマー』でサクラ先生が開いていた牛丼屋が同名