企画倒れ「世界Wikipediaめぐり」
世界Wikipediaめぐりというものを考えていた。特定の項目で様々な言語のページをたどればその言語圏での評価が分かるかと思ってのことである。しかし、項目を一つ調べてみて無理だと判断した。理由は以下の通り
- そもそも何ヶ国語も私がわからないし、翻訳サービスも数カ国しかない
- 調べてみたら記事の構成が一番詳しく書かれている言語から一部を抜き出したものになっていた
そういうわけで企画倒れ。ただ、英語版WikiのAmimetion Creatorの項目に載っている人と載っていない人の差は何なのか?といったことは今後やるかもしれない。意外な名前が出ていて面白かったので。
以下、挫折した第一回の草稿。死蔵するのも削除するのももったいないので載せてみる。項目は「富野由悠季」。
「富野由悠季」は4ヶ国語でエントリー。ちなみに「宮崎駿」は30ヶ国語(うち、イタリア語のものは秀逸な記事に選ばれている)、「押井守」は12ヶ国語、「大友克洋」は10ヶ国語、「庵野秀明」は13ヶ国語と大きく水を開けられている。
日本語
「富野由悠季 - Wikipedia」
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E9%87%8E%E7%94%B1%E6%82%A0%E5%AD%A3)
「中立的な観点」付き。お膝元だけあって4つの中で一番記載も扱いも適切(笑)な気がする。エピソードも豊富。ここを見ているのは日本語圏の人がほとんどだと思うので詳しくは読んでください。
英語
「Yoshiyuki Tomino - Wikipedia, the free encyclopedia」
(http://en.wikipedia.org/wiki/Yoshiyuki_Tomino)
4つの中で一番簡潔。紹介・監督作・作曲の3つの部分からなる。紹介は
- 小説家、アニメ製作者
- 虫プロ→サンライズで70年代から80年代に多くのアニメを作ったが、90年代は停滞
- 『機動戦士ガンダム』でスーパーロボットに対してリアルロボットを立ち上げたことで知られている
- 井荻燐として作曲もしている(菅野よう子、小林亜星、ニール・セダカとのコラボをしている)
- 映画版『機動戦士ガンダム』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『機動戦士Ζガンダム』のみ作詞を手がけていない
といったところ。斧谷稔の話は無い。後、小説家(novelist)として紹介されているのに書いた小説のリストは無い。脚本家だとwriterだろうし(実際Filmographyでは脚本参加にはWriterとある)まだ書きかけ状態なのか?しかし「この記事は書きかけです」の記載はない。
中国語
「富野由悠季 - Wikipedia」
(http://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E9%87%8E%E7%94%B1%E6%82%A0%E5%AD%A3)
書きかけの状態。紹介と代表作の紹介が少々。紹介は英語とイタリア語に比べると詳しい。日本版の前のバージョンを参考にした様子。
- 戦後の日本アニメ黎明期からの重要人物の一人
- 本名と脚本・演出のときのペンネーム斧谷稔の話有
- 作品に関して(一部似た漢字に修正してます)
- 「台詞不断重複」→登場人物が独り言しゃべってるとか言われるやつでしょうか?
- 「富野節説教」→富野節というやつ
- あだ名が「殺人魔富野」→「皆殺しの富野」の中国語版。漢字にするとドギツイですね
- 女性キャラの造型は富野監督の過去の経験から(『だから僕は……』参照)
- 監督本人の評価(日本語版と同じ)
代表作はガンダムシリーズ、『イデオン』、『ザンボット3』、『ダイターン3』、『ダンバイン』、『エルガイム』。ロボットアニメの発展への貢献は大きいと書いてある。
イタリア語
「Yoshiyuki Tomino - Wikipedia」
(http://it.wikipedia.org/wiki/Yoshiyuki_Tomino)
英語版Wikiを元にして書かれた様子。紹介・監督作・作曲の構成。紹介に多少追記があって
- 虫プロで『鉄腕アトム』に関わっていたこと
- 『アルプスの少女ハイジ』に関わっていたこと
- 『ザンボット3』『イデオン』『ダンバイン』『Z』で登場人物が皆死んでいくので「皆殺しの富野」のあだ名がある
- 後の『ターンエーガンダム』や『ブレンパワード』ではそんなことはない
といったところ。後ろ二つの評価は日本語版Wikiが参考にされている様子。