∀ddict

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邦訳アメコミアドベントカレンダー13日目 『スコット・ピルグリム:vs. ジ・ユニバース』

スコット・ピルグリムVSジ・ユニバース

スコット・ピルグリムVSジ・ユニバース

こんな人におすすめ

  • 日本の漫画風のアメコミが読んでみたい人

続編・関連作品

あらすじ・感想

あらすじを確認し直そうとしたけど手元に本がないので(クリスマスまでにも帰ってこない)ここから下は記憶を元にした適当な話です。

スコットとラモーナの中を阻む七人の邪悪な元カレも残り三人。スコットもレベルアップしたり1upしたり(お金は相変わらずないけど)。私生活ではウォレスと別居してラモーナと一緒に暮らすようになったり(引越し費用や家具代は親持ちだし、バンドに使ってたギターは弟に取りも押されたけどね)。そしていい加減ニートを続けるわけにもいかないのでキャプテン・ゲイのところで調理師見習いに。

公私ともに順調かと思いきや、最後の元カレ、ギデオンの襲来で事態は一変(実写映画で斎藤兄弟が扮したカタヤナギ・ツインズは精神的ショックがなければ大したことなくKOだったので脅威に含めず)。ラモーナは消えてしまうし、勝てないと悟ったスコットは引きこもり生活を続けた後に実家に帰っているキムのところへ。

果たしてスコットは自分とラモーナを取り戻すことができるのか?


RPGによくある「それだけ強いなら主人公が弱いうちに自ら倒しにこいよ」というギデオンさんの結末ですが、妹が親に電話で「スコットなら3巻で1upしたから大丈夫だって言ったでしょ」という危機の乗り越え方も酷い。この辺りのゲームパロディの発送は衛藤ヒロユキの『魔法陣グルグル』のようなノリがあります。

結末も(というか『インフィニット・サッドネス』からだけど)実写映画とはかなり異なるものになっていて、『キック・アス』も漫画と実写映画の関係が『スコット・ピルグリム』と似ていたと思いますが、映画はまだ日常に帰れる範囲の描写に抑えられている感じがします。それは映画という媒体の都合上、物語が終わったときに観客が即座に現実に戻るため、戻りにくい話はしなかったのでしょうか。

ともあれ『スコット・ピルグリム:vs. ワールド』完結。最初の方のクオリティはともかく、尻上がりに漫画的手法を取り入れていって、独特の表現になりつつあると思いました。