∀ddict

I'm a Japanese otaku. I like Manga, Anime, Games and Comics.

漫画『クロスボーンガンダムDust』4巻


クロスボーンガンダム』シリーズは師弟の話から親子の話も広がり、『スター・ウォーズ』のようなサーガになりつつある。

4巻を読んでそう思った嬉しさに前の巻の記事書いたかどうかを気にせずに書き始めました。


クロスボーン・ガンダム』は初代から順に

と読者にとって既知の登場人物が師匠となり、初登場の主人公が弟子となって成長していく形式を取っていました。

Dustではそのパターンがいくつか崩れています。

  • フォントの冷凍睡眠によって師匠(フォント)-弟子(アッシュ)の年が逆転している
  • 恒例の師匠からの「黙って俺に付いて来るか、何もかもを忘れるか」の問いを弟子が断った

など。そして本巻から始まったカグヤの正体をめぐる新展開で登場した新キャラ。カグヤの一回り下の婚約者というクロスボーンガンダムタイプに乗った謎の男、誰なん……トビア!トビアじゃないか!(違います)

通信で顔をはっきり映す前にシルエットはあるものの、姿がはっきりしたコマで「ニコル・ドゥガチ」と名乗っていて、クロスボーンガンダムタイプのモビルスーツに乗っている。しかも姿はトビア。どう考えたってカーティス(トビア)とテテニス(ベルデナット)の息子さんですね。どうもありがとうございました。

機動戦士ガンダム』シリーズは数多く作られ、物語が作られている期間だけでも100年近くあるのに親子で主要人物を占める話はそれほど描写されていません。小説を含めても『ベルトーチカ・チルドレン』から『閃光のハサウェイ』のブライト/ハサウェイでしょうか。

しかし、優生遺伝論に近い発想だと思いますが、大事を乗り越えた主要人物の子供がどうなっていくかのは興味の対象です。「ニュータイプ」という人間の進化のような話をしていれば尚更のことです。妄想としてよくある展開がついに実現した!そういう胸にこみ上げるものがある展開でした。

(前作の主要人物の子供かつニュータイプ的というと同シリーズで『ファントム』におけるベルデナットもいるのですが、ベルデナットはモビルスーツ乗ってないし、囚われのお姫様ポジションだった時期もあったので個人的にそれほど盛り上がらなかったんですよね)


そのニコル「父親に似てない」「(カグヤは個人的にはタイプだが)政略結婚はよくない」「親の結婚と自分の出生時期が前後しているので、親の軟禁が自分のせいではないか」という悩みを抱えているようですが

  • 父親に似てない:父のトビアはカーティス・ロスコに整形してるので当然。その事実を知らされる前に親元離れたと思われる
  • 政略結婚はよくない:「子供が不幸になる」と言ってますが、少なくとも母方祖父母は政略結婚で生まれたのが母
  • 親の結婚と守勢時期:それ以前にベルデナットが生まれてる。そしておそらく同い年くらいの姉がいることを知らない

と今後も両親のことを知ってあれこれ思うことがあるでしょう。その時の師匠になるのが本作の主人公であるところのアッシュなのでしょうね。

本来本作で師匠となるはずだったフォントは別のところで弟子というか共謀者をとってますし、天下三分の計(違う)のそれぞれの陣営で師弟関係が生まれていくのでしょうか。


カグヤの方は16のニコルに対して28だし、趣味じゃないので当然結婚相手としては眼中にないですね。しかも地球に移民したムーン・ムーンの姫様で、という。『ZZ』からの登場ですね。『クロスボーン・ガンダム』シリーズには木製じいさんグレイ・ストーク(ジュドー・アーシタ)もとうじょうしてますし。ガンダムAでは『ムーンガンダム』も連載されていますし。『ZZ』関連が多く出てきますね。


ストーリーはカグヤの里帰り(ムーン・ムーンという名前だけど宇宙ではなく、地球の海底にあるのが面白い)にさいしてムーン・ムーンと木星のつながりが登場し、それぞれの代表としてカグヤとニコル、過去の遺産としてクロスボーンガンダムサイコガンダムが登場。

大気圏突入とサイコガンダムの起動〜戦闘が長めだったのでストーリーの進展は絞られていますが、カーティスとテテニスは木星タカ派に軟禁状態にされているという話も出ていましたし、これからの展開が楽しみです。