『逃亡日記』
- 作者: 吾妻ひでお
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2007/01
- メディア: 単行本
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雑感はさておき、本の内容はというと漫画の中の吾妻ひでお曰く「『失踪日記』の便乗本で漫画だけ立ち読みしてください」とすがすがしすぎる態度。『失踪日記』から時間が経っているので「アル中病棟編」の続きなのかなと手にとって見ると初めの『失踪日記』以降の受賞の話から『逃亡日記』にいたるまでの話とあとがきが吾妻ひでおによる漫画で、後は編集の人のインタビュー。生い立ちからデビュー、失踪の話、その後の話など。最初と最後の漫画以外は『失踪日記』に書いてあった内容の補足みたいな感じ。後、失踪のときにいた場所は今どうなっているのか、とか。
最初の受賞関係の話は面白くて、受賞の開場で審査員や漫画家(なぎら健壱、荒俣宏、やなせたかしなど)と吾妻ひでおが話をしている部分は一読の価値あり。やなせたかしに「日本漫画家協会に入りたいんですけど」と言いに行ったら「失踪したら除名だよ」と言われたくだりは笑った。調べてみたら実際にそうみたい
(資格の喪失) 第 9 条 会員は、つぎの事由によってその資格を喪失する。 一 退会したとき。 二 禁治産若しくは準禁治産又は破産の宣告を受けたとき。 三 死亡し、若しくは失そう宣告を受け、又は会員である法人が解散したとき。 四 除名されたとき。
吾妻ひでおはインタビューで「失踪しそうなやつこそ助けてやれよ!」と言ってましたが、面倒見切れ無そうだなぁ……。それを考えると漫画家協会って賞出してるのは知ってるんですが、会報とかその他は何やってるんでしょうね。