『シージ』 - 『ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト』にはじまる『ニューアベンジャーズ』第一部の終点
『Avengers: Disassembled』(未邦訳)
- 作者: Brian Michael Bendis,David Finch
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2006/11/22
- メディア: ペーパーバック
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および『Secret War』(未邦訳)
- 作者: Brian Michael Bendis,Gabriele Dell'Otto
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2006/03/03
- メディア: ハードカバー
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(邦訳ではその後の『ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト』
- 作者: ブライアンマイケルベンディス,ャスダ・シゲル
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2010/05/29
- メディア: 大型本
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からスタート)に始まる00年台後半アベンジャーズ系ヒーローの喪失と解体の物語がついに完結。
それぞれの悲劇にみまわれたヒーローたちが今や体制側となったヴィランを倒すために集い、最終決戦、元の地位を取り戻す話がこの『シージ』
- 作者: ブライアン・マイケル・ベンディス,マイケル・ラーク,ルチオ・パーリロ,オリビア・コワペル,ジム・チャン,御代しおり
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2015/01/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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になります。
帯の文句である「ビッグ・スリー復活」にもあるように、『シージ』までキャプテン・アメリカ、アイアンマン、ソーの3人が同じ時間、同じ陣営に同居することはありませんでした。
- ソー
- 真っ先に姿を隠すしたため、『シビル・ウォー』のときにはミスター・ファンタスティックらがクローンのラグナロクを作成。ラグナロクの暴走が原因でゴライアスが倒れ、超人登録法賛成派からインビジブル・ウーマンやスパイダーマンらの離反者を出すことに
- 復活はキャプテン・アメリカの死亡後(のはず)
- キャプテン・アメリカ
- アイアンマンと共に新規メンバーを集めてニュー・アベンジャーズを結成(『ニュー・アベンジャーズ:ブレイクアウト』)。超人登録法に反対し、『シビル・ウォー』で地下生活者に。内戦で崩壊する街と市民に止められて投降。裁判のために出頭したさいにマインドコントロールされたエージェント13に殺される
- 『キャプテン・アメリカ:リボーン』にて復活(『シージ』の前)
- 作者: エド・ブルベイカー,ブライアン・ヒッチ,御代しおり
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2014/10/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- アイアンマン
- キャプテン・アメリカと共にニュー・アベンジャーズ結成。『シビル・ウォー』のアイアンマン系のタイインで超人登録法を飲まなかった場合の代償は更に大きかったと語られるものの、本編ではかなりの扱い。
- ニック・フューリー、マリア・ヒルの後を継いでSHIELD長官になるも、『シビル・ウォー』で分裂したヒーローの補填にヴィランを採用したことが仇になり、『シークレット・インベージョン』でノーマン・オズボーン率いるサンダーボルツに取って代わられる。以降逃亡生活
- 作者: ブライアン・マイケル・ベンディス(著),レイニル・ユー,石川裕人,今井亮一
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2013/09/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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アベンジャーズも『シビル・ウォー』で超人登録法賛成派で政府公認組織の「マイティ・アベンジャーズ」(リーダーはミズ・マーベル)と超人登録法反対派で地下組織の「シークレット・アベンジャーズ」(リーダーはルーク・ケイジ)に分裂。
更に『シークレット・インベージョン』後に「ダーク・アベンジャーズ」(リーダーはノーマン・オズボーン)が成立。ヒーローが分裂し、ヴィランに「地上最強のヒーロー」の地位を明け渡す事に。
- 作者: ブライアン・マイケル・ベンディス,レイニル・ユー,石川裕人,松澤慶香,坪野圭介
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2013/04/30
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マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ (MARVEL)
- 作者: ブライアン・マイケル・ベンディス,フランク・チョウ,石川裕人,坪野圭介
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2013/02/15
- メディア: 単行本
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- 作者: ブライアン・マイケル・ベンデイス,マイク・デオダート,御代しおり
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2014/06/30
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それがノーマン・オズボーンとロキの地上に出現したアズガルドへの侵攻作戦を契機に、P88-89の見開きにあるようにマイティ/シークレット/ヤングアベンジャーズ(とシークレット・ウォーリアーズ)が復活したスティーブ・ロジャース(キャプテン・アメリカ)の元に集います。逃亡中のトニー・スターク(アイアンマン)に付き添うドナルド・ブレイク(ソー)が合流し、ビッグスリーとアベンジャーズが結集(アセンブル)します。
P104のアイアン・パトリオットに接近するキャプテン・アメリカのシールドと、P112-113のアベンジャーズがアズガルドに上陸する見開きでヒーローが結集してヴィランを倒す構図。ここ何年ものクロスオーバーで見られなかったカタルシス!ライターはずっとブライアン・マイケル・ベンディスだからマッチポンプなのは分かっているけれど、これは燃える!
と、『ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト』から5年越し(原作だと6年かな……)越しに溜められたフラストレーションが開放された一作でした。長年付き合ってきたボーナスステージはもうちょっとだけ続いた後に『シビル・ウォー』以降、アベンジャーズとは疎遠になっていたX-MEN(ダークアベンジャーズとは『X-MEN/Dark Avengers: Utopia』(未邦訳)で戦闘にになりますが)との全面抗争に突入します。
この期間のX-MENの邦訳はヴィレッジブックスの通販で『X-MEN:メサイア・コンプレックス』vol1, 2と『X-MEN:セカンド・カミング』vol1, vol2として発売されています。端的に書くと『X-MEN/アベンジャーズ:ハウス・オブ・M』
- 作者: ブライアン・マイケル・ベンディス,オリビア・コワベル,石川裕人,御代しおり
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2010/10/30
- メディア: 大型本
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の「No more mutants」事件(M-DAY)以降にはじめて生まれたミュータント、「ホープ(希望)」を巡って様々な陣営が争い、最終的にホープに宿る力がフェニックス・フォースだと判明します。このフェニックス・フォース、過去に『Dark Phoenix Saga』
- 作者: Stan Lee,Marvel Comics Group
- 出版社/メーカー: Marvel Enterprises
- 発売日: 1990/09/01
- メディア: ペーパーバック
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を代表として強すぎて破滅をもたらす力として描かれています。映画『X-MEN:ファイナルディシジョン』
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2013/09/04
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でも同様の描写ががありました。フェニックスの接近を知るアベンジャーズ、フェニックスの宿主のホープを守るX-MEN。フェニックス・フォースをめぐる一大戦争が『Avengers vs. X-MEN』(ヴィレッジブックスが翻訳予定)
- 作者: Brian Michael Bendis
- 出版社/メーカー: Panini Books
- 発売日: 2012/11/23
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にて展開されます。多分間の『Heroic Age』なんかは翻訳されなさそうですが、それはそれで。
おまけは
で書いた2009年のFree Comic Book Dayの一号。ジム・チャンのアートがよいです。『Avengers vs. X-MEN』におけるもう一人の主役のスカーレット・ウィッチの復活を描いた『Avengers: Children's Crusede』
Children's Crusade (Young Avengers)
- 作者: Allan Heinberg
- 出版社/メーカー: Panini
- 発売日: 2011/06/01
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もアートがジム・チャンなので邦訳でないですかね……。