邦訳アメコミアドベントカレンダー 2012年 26日目 - 『ホーリーテラー』

ホーリー・テラー

アドベントカレンダーはクリスマスまでですが、まだまだ続きます。

本書は歪みない信念を押し通すキャラクター造形で有名なフランク・ミラーのオリジナル作品。当初は9.11を『ダークナイト・ストライクス・アゲイン』のメトロポリスの大爆発に取り込んだように、バットマンでやるつもりが諸所あって(実在のテロリストグループと戦うのは色々まずいでしょう)オリジナルということに。

心の目でみるとバットマンに激似なキャラクターと、心の目で見ればキャットウーマンに激似なキャラクターがア◯カイダと戦う話。フランク・ミラーの信念と荒々しさが伝わってくる一作です。

9.11や以降のテロを扱った作品としては、出版者が違いますが『キャプテン・アメリカ：ニューディール』の方が中立寄りでマイルドな感じです。出版時期も早かったので極端な結論を出さないようにしたのかもしれませんが、あの事件はアメリカに影を落としたのだなと改めて実感しました。