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邦訳アメコミアドベントカレンダー2012 4日目 『マーベル・ゾンビーズ』

マーベルゾンビーズ (MARVEL)

マーベルゾンビーズ (MARVEL)


アメリカのエンターテイメントを語る上で欠かせない存在。それはゾンビ。ジョージ・A・ロメロの映画『ゾンビ』からドラマ、コミック共に日本発売されている『ウォーキング・デッド』まで、彼らはゾンビが好きだ。アメコミ界隈で付け加えるならゴリラもだが、それは別の機会に(『Marvel Apes』というシリーズもある)。

『マーベル・ゾンビーズ』はゾンビとマーベルマーベルヒーローの2つの人気コンテンツを足し算して生まれたシリーズである。人は色々なことを足し引きしたりかけたりして考えてはみるものだが、大抵人が面白いと思えるパターンは決まっている。だが、そればかりではマンネリになってしまい、フロンティアの開拓が必要になる。

数十年同じキャラクターの話が続くアメコミ業界でも慢性的なマンネリとネタ切れは発生していて、時折「外人の嗜好は良く分からない。これが感性の違いというやつか」という絶望的な気分に陥るような話の展開もある。本作はそこまで絶望的ではないが「なぜこれを作ろうと思ったのか」は疑問に思うところである。しかし、このシリーズ人気で、現在に至るまで続編が出ている。


『マーベル・ゾンビーズ』は一言で言ってしまうとマーベルヒーローのゾンビパロディではある。表紙からして元々のマーベルユニバースのタイトルのパロディだ。最新作の『Marvel Zombies Destroy』ではドナルドダックのパロディキャラであるハワード・ザ・ダックがゾンビナチスと戦っている。もう段々何を言っているのか分からなくなってきたが、ありのままの状態がそもそもおかしいのだ。

そして設定は色々おかしいが、読み込めるのがこの作品の良い所。パロディーベースなので元ネタを知っていたほうがより楽しめるタイプではあるが、マーベルヒーローが好きでなくても、ゾンビが好きな人にもいいかもしれない。