∀ddict

I'm a Japanese otaku. I like Manga, Anime, Games and Comics.

The Amazing Spider-Man #671

あらすじ

前回(The Amazing Spider-Man #670)のラストでクモ化したニューヨーク市民に袋小路に追い詰められたMJ。ニューヨークがスパイダーアイランドと化しても、発症していなかったクモ化が発露。大きくスリットの入ったロングスカートから足を振り回してクモを蹴散らし、摩天楼をウェブ・スイング。そして助けを求める声が。

助けを呼ぶ声はアンチヴェノムがクモ化した市民を治療していた教会からだった。クモ化したときに服が破れてしまい、布を巻いているだけの人も多数。天井のステンドグラスをぶち破りクモを叩きのめすMJ。興奮しているようで


「みんな心配しないで。大丈夫。私はメリー・ジェーン・ワトソン。そして、私はあなたたちを守るスーパーヒーロー」


と名乗りを挙げる。


所変わってニューヨーク市緊急管理センター。クモ化してしまったJJJがスパイダースレイヤーを殺そうとしています。JJJを止めるスパイダーマン。飛びついたときにJJJに噛まれてしまいます。スパイダー・ウェブでJJJを床に固めて、喉笛を噛み千切られたスパイダースレイヤーの止血をします。センターを封鎖するように指示してMr.ファンタスティックが治療方法を探しているホライゾン・ラボに向かうスパイダーマン


スパイダーマンの行動は精神支配された人々を通じてクイーンに筒抜けだった。ジャッカルのアジトの真上、セントラル・パークのベルヴェデーレ宮殿前でクイーンとジャッカルが口論をしていた。ホライゾン・ラボにクモ化の治療があれば状況は不利になる。クイーンはホライゾン・ラボにいるクモ化ウイルスの感染者の支配を試みる。


ホライゾン・ラボ。Mr.ファンタスティックがアンチヴェノムから作り出した血清を被験者に投与しようとしている。万一に備えて傍に控えるスパイダー・ウーマン。クイーンは被験者のミューテーションを促進し、クモ化させる。スパイダー・ウーマンが被験者を抑えつけ、Mr.ファンタスティックが血清を打ち込む。血清は成功し、被験者はクモから人間に戻る。被験者の急なミューテーションに外部の力が働いていることに感づくMr.ファンタスティック。


被験者とのリンクが切れたクイーンは焦りを募らせる。リンクが切れたということはクモから人間に戻ったということ。アンチヴェノムによる治療はスパイダー・キングを派遣して不可能にしたはず(実際にはスパイダー・キングはヴェノムに倒されていて、アンチヴェノムのもとに派遣したスパイダー・キングはスパイダー・キングに擬態したヴェノム)。そして今、スパイダー・キングとのリンクも切れていることに気づく。

苛立つクイーンにヘラヘラしながら答えるジャッカル。ホライゾン・ラボに入りたいなら内部の人間がいる、と雑誌でホライゾン・ラボのピーター紹介ページを指す。ピーターのクローンのタランチュラをホライゾン・ラボに向かわせる。


ホライゾン・ラボ。クモ化の治療のための血清が製造されている。ニューヨーク市民全員を元に戻すためにはエディが二度とアンチヴェノムに戻れなくなります。防護服を着た男が人払いをしてエディを言葉をかけ、地下トンネルからその場を抜け出します。認証に出た名前はDr.マイケル・モービアス


ホライゾン・ラボに戻るスパイダーマン。道中でグラビティとファイアースターがクモと戦っているところに出くわす。グラビティとファイアースターはスパイダーセンス・ジャマーを守っている。円環状にスパイダーセンス・ジャマーを並べることでクモをニューヨークに閉じ込めている。スパイダーマンが手を貸そうかと言うが、断るファイアスター。スパイダーマンはその場を後にする。その様子を離れて見ていたマダム・ウェブ。そろそろ行動を開始します。


ホライゾン・ラボ。ラボ前の防衛線でクモを追い払うザ・シング。スパイダーウーマンと交代でラボの中に入る。司令部と話をしているMr.ファンタスティック。そこに割り込んでアドバイスを与えて去るマダム・ウェブ。ホライゾン・ラボにいる研究員にスパイダーマンのスパイダーセンスを取り戻すための作戦が始まることを告げる。

ホライゾン・ラボの屋根にたどりつくスパイダーマン指紋認証をしようとすると「ピーター・パーカーは既に中にいる」とメッセージが表示される。不審に思うスパイダーマンの背後からタランチュラが襲いかかる。タランチュラの胸にはジャッカルの中継用のモニターが。ジャッカルはタランチュラがピーターのクローン、カインであること、血清に毒を混入しに来たことを告げる。

タランチュラを止めようとするピーター。だが、力不足で打ちのめされてしまう。ピーターのIDで血清のあるフロアへ。血清の製造所にはエディに戻ったアンチヴェノムの姿が。毒を入れようとするタランチュラ。スパイダーウェブで毒を回収するスパイダーマン。それでもやはり叩きのめされて、血清のプールに沈められそうになるスパイダーマン。タランチュラがスパイダーマンから手を離した時、ラボではスパイダーセンスを取り戻す装置のボタンが押された。

スパイダーマンはスパイダーセンスを取り戻し、タランチュラを血清のプールに沈める。タランチュラは人間の姿を取り戻し、スパイダーマンにクイーンの存在と居場所を知らせる。

同時刻、クイーンに力が力を爆発させる。タランチュラの連絡が途絶えてうろたえるジャッカルを焼き尽くすクイーン。クイーンは目覚めたウェブの力で敵で支配を始めようとする。


感想

スパイダー・アイランド編も5/7と佳境にさしかかってきました。これまでのスパイダー・アイランド編をまとめてみると

  • ジャッカルがニューヨークにウィルスをばらまいた(ASM #666にはその発露があるのでその前?)
  • 人々がスパイダーマン化した(ASM #666〜#668)
  • スパイダーマンではなくクモ化する課程だったことが分かり、次々に人々がクモになっていく。昆虫を操る能力を持っているクイーンが黒幕であることが判明する。(ASM #669)
  • クモ化した人々を治療するためにホライゾン・ラボはアンチヴェノムと協力。JJJがクモ殲滅のためにスパイダースレイヤーを解放しようとするが、自身がクモになってしまう(ASM #670)

といったところでしょうか。

結局クイーンの昆虫を支配できる能力を生かして人々を支配するために、ジャッカルがクモ化ウイルスを作ってニューヨークにばらまいたのがそもそもの始まりのようです。


#671の主要な出来事は

  • MJのスパイダーマン
  • アンチヴェノムの組織を利用した血清の作成
  • スパイダーセンス・ジャマーを逆利用したスパイダーマンのスパイダー・センスの復活
  • ピーターのクローン、タランチュラがカインに戻る

でしょうか。

MJのスパイダーマン化は次号(The Amazing Spider-Man #672)の予告でピーター&MJのダブルスパイダーマンが出ていましたが、そういうことなのでしょう。前半カーリーとピーターでダブルスパイダーマンしてましたが、後半はMJとピーター。元カノのほうが完結編に関係していて扱いがいいのは歴史の差ですかね。

血清の作成のためにアンチヴェノムの組織を使うことで、エディがアンチヴェノムになれなくなったり、血清の作成にDr.モービアスが関与していたり。Dr.モービアスあまり知らないのですが

吸血鬼なんですね。初出はスパイダーマンのヴィランのようですが、ブレイドあたりとも戦っているのでしょうか。

スパイダーセンスの復活。カンフー習い始めて2話前にはスパーダーセンスがついたヴィランからカンフーの動きで一本取ったのですが、復活しました。これから戦うことになるクイーンの力に対抗させるためでしょうが、マダム・ウェブを使って無理矢理ねじ込んだ感もあります。ここの部分他の優先度などを考えても微妙かなと。

カインはピーターのクローンですが、今年末か来年頭から始まるスカーレット・スパイダーマンは彼でしょうか。治療薬のプールに落ちたので全ての力がなくなっているかもしれませんが。同じくジャッカルが作ったピーターのクローン、ベン・ライリーの登場する『クローン・サーガ』が好評だったという話は聞きませんが、大丈夫でしょうか。

最後にクィーンの力の爆発。追い詰められて切り札がなくなった後のイヤボーン感があります。ジャッカル骨も残らないくらい燃やされてしまいましたが、ジャッカルここで退場でしょうか。クローン話になるにしてもカインが残されてますし、復活しそうにないですね。

ストーリーは悪いまではいきませんが、やや微妙な印象を受けます。前話で1Pだけ出て来たホークアイ、ヤング・アレイや、Mr.モビウス(彼は次のアークで登場するのかもしれませんが)、など、話の本筋にあまり関わっていないキャラが細々出てきてゴチャゴチャしている印象はあります。ホライゾン・ラボにいる人たちとヴェノム、アンチヴェノムくらいで他の事に話割いた方がよかったのかなと思いました。


絵の方は漫画絵に近いので比較的馴染みやすく、多少崩れていても気にならないはずですが、例えば表紙のMJは微妙な気がします。フンベルト・ラモスの絵は好きな方ですが今回微妙なカットちらほらあった気がします。


総合すると「なんか微妙だったな」くらいでしょうか。エピローグ除けば最終回前ですが、スパイダーセンスの復活もマダム・ウェブの天下り指示ですし、イマイチ盛り上がれませんでした。後予告イラストでヒーローほとんどがスパイダーマンコスチュームになっていたのもASMではありませんでした。スパイダーマンの能力を身につけてうまいところ使うヴィランがいてもよさそうなところですが、その辺り手に余る量ですね。


その他

IGN Comic Reviewだと6.5/10.0でした

6.5は「読めはするけど、問題が色々あるので、好きな作家でない限りはパスするのもあり」なラインです。

やっぱりそんな評価なんですね……。ともあれ、次号の最終回に期待というところです。