∀ddict

I'm a Japanese otaku. I like Manga, Anime, Games and Comics.

ナルニア国物語 カスピアン王子の角笛

前作から1300年後のナルニアに4兄弟が行くお話。そこではナルニア王国は外海からやってきたテルマール人に占領され、原住民は森に隠れて暮らすようになっているという状態。占領民であるテルマールの王国では王位継承権をめぐって骨肉の争いを繰り広げていた。と、そういう状態でまた何か教義的なお話が繰り広げられるのであった。

今回のアスランの扱われ方は本当にキリストだったなぁ、と。末っ子のルーシーにはアスランの姿が見えるのに、大人になって非現実的なことを次第に信じなくなってきたピーターやスーザンには見えない。

ピーターは「アスランを待っていられない」と過剰に戦闘的になっていたり、戦いに負けて白い魔女の誘惑に躊躇してしまう。ルーシーには「証を見せてくれれば信じられる」と完全に弱気。再臨したアスランに謝罪し、自分たちはもうナルニアに来れないと言うなど、信仰を試されている人の象徴といった役割です。

スーザンはナルニアに帰ってきたことに関して「せっかくロンドンの暮らしに慣れてきたところなのに」と愚痴をこぼすし、ルーシーにナルニアに帰ってきた感想を「今のところは(よかった)ね」と言う。元々非現時的なことに懐疑的で、現実的だった傾向が強くなっている感じです。

エドマンズは上の二人とルーシーの中間あたりですがピーターが誘惑されている間に白い魔女を倒しますし、スーザンのカスピアン王子の関係について「(大人になったら分かるというなら)分からないほうがいいや」と言っている辺りはまだ、ルーシーの方に近い感じです。

ルーシーはアスランを信じる者として上の兄弟にアスランのことを説く役割。「見えないのではなく、見たくないのだ」や「私たちがまず勇気を示す必要がある」などどこかで聴いたような言葉をあれこれしゃべってくれます。


などなど、多分に教訓的なお話でした。後、テルマール人の話はノルマン人が元ですかね。