11万ヒット&アニメ感想について
17日には11万ヒット超えてたのでずいぶん遅い状態ですが、一応記録ということで。10万ヒットが12月22日なので今回もほぼ1ヶ月1万ペースをキープ。年の瀬にキーワードべたべたなエントリを書いて年頭に体調不良であまり書いてないのでそれでバランスが取れたのでしょうか。
何と言うかここまで書き散らしておいて何の指針も立っていないアニメ感想サイトなんですよね。多少はあれこれ考えているつもりなんですが、頭の中のもやもやを言語化できるほど賢くもないのでダラダラやってるわけです。感想を書くスタイルとしては
- 作品を人がどう受け止め、どういう現象を起こす/起こしたかということを語る
- 作品の筋やテーマ、またそれらから導かれる意味を語る
- 作品の語り口について語る
といった具合だと思ってはいます。ずいぶん漠然とした言い方ですし、広いネットなのでどこかで同じことが書かれていると思いますけど。
1は社会学的なものの見方で、その作品のどういう要素がどういった層にどのように作用してどういう現象が起こる/起こったかということを語る手法です*1。
昨年で言えば『涼宮ハルヒの憂鬱』の起こした現象語りをはやり言葉を使ってITmediaも報じてました*2。この手法はともすれば大ハズレということもありますので、それなりに分析力や持論を展開するための語彙が必要になります。
2の部類のお金が取れるくらいのテキストが一般に作品批評と呼ばれる部類のものでしょう。作品テーマや物語の意味・構造の解析・解釈などがそれに当たります。
例えば『コードギアス 反逆のルルーシュ』であれば主人公が2人いて敵は共通だけど、敵を倒す方法の相違で対立している。ルルーシュの側から見れば帝国対レジスタンスという構図で、復讐の話でもあり、父殺しの話でもあるなどなど。
解析はある程度数をこなしていけば類似作品との比較などから容易にできるようになります。問題は解釈のほうで、ここにどう解釈を載せていくかで感想を書く側の個性が出てきます。私はろくでもないことしか書いてませんね(笑)「エロい」とか「良かった」とか。この分野を極めると曲解芸というものもできるのですが、誤解を招きやすいので技量が必要になります*3。
3は2と重複する部分があると思いますが、同じものや構造をどう語るかという作家性にも関わる部分です。小説などのように一人で作っているもの*4であれば文体研究なんてジャンルがありますね。この辺りの詳細は文学系で本格的に研究をされている方やラノベに詳しい方のほうが詳しいと思うので割愛します。
例えば「熱血漢」と性格づけたキャラをどう描写するかはある程度パターンがあるにしても作家によって語り口が違いますし、「緊迫感があるシーン」と脚本のト書きに書いてあっても演出家によってその演出の方法は違うわけです。アニメは複数の人が参加して一つの作品を作り上げるスタジオワークなので、厳密に誰の作家性として切り分けるのが難しい部分があります。
1は何かしらの現象が起こらないと中々言うこともできません。2はこれだけ類型の物語が溢れていると「似たものが以前にあったろ」の一言で終わってしまうことが多々。3は学問レベルでも存続しているのでおそらくは今後も続くと思います。
これまで1,2,3と例示してきましたが、自分はどうかというとどれも中途半端です。「エロい」とか「よかった」とか書いている感想がそれほどの基準を満たしていようはずもないのですが(笑)
1,2,3の分類を当てはめるとすると、例えば囚人さんのところでこんな話
「囚人022の避難所 アニメの「濃い」味付けとは〜コードギアスは闇鍋?」
(http://zmock022.blog19.fc2.com/blog-entry-693.html)
があったのですが、萌えアニメはこの分類で言うと1,2はそれほど重要ではなくて*53が重要なアニメなのです。つまり、受け止め方やお約束といった類のものは前提としてあって、シチュエーションや語り口が重要である、と。物語などは頭になくてもその場の現象に特化しているがゆえにある面では頭を使わなくてもいいが、ある面では濃いと言えるのではないかと。そんな感じでどうでしょうか。
このくらいまとまりのないエントリしか書けないところですが、よろしければ今後も暇つぶしにでも見てくださいm(_ _)m