『機動戦士Vガンダム』の記憶
囚人さんのところで『V』ガンダムの感想を読んでアニメの『V』の「粗さ」を思い出していました。自分は小説版や周辺作品のほうが記憶に残っていて様々な補正がかかっていることを思い知らされました。
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ことぶきつかさので「カテ公」と「これ、母さんです」。真ん中二つの『ボンボン』版は『F91』と同じく子供向けフォーマットに無理矢理落とし込んだ結果ギャグに見えてしまうという冒険王版『機動戦士ガンダム』のような状態になっていました*1。最後に長谷川祐一のでニュータイプ、宇宙世紀の終わりにある太陽系からの脱出。そして『∀』での外宇宙から漂流してきたターンXはこのときに脱出したニュータイプの子孫たちが作ったものではないかというつながり。などなど、そういった周辺情報の方が記憶に残ってます。
また、私にとっての『V』は非常に状況的な印象が強いフィルムです。『∀の癒し』によれば「サンライズがバンダイに身売りするための「ガンダム」」。『F92』として考えていたものと、子供向けの活劇のネタを1本化したために情報過多になってしまった。それだけ情報量が多ければ若手に任せてみてもいいだろうと富野監督が思っていたのが、若手がその情報量を処理できずに、ついには自身がコンテを切ることになったという話もありました。
後、『V』までは富野監督と押井監督、庵野監督が対談してた記憶があります。押井監督とは番組開始直後辺りの対談で、庵野監督とは終了後の対談でした。この後、富野監督は鬱状態になってテレビシリーズでは『ブレンパワード』まで沈黙することになり、押井監督は『攻殻機動隊』、庵野監督は『新世紀エヴァンゲリオン』を作ることになります。富野監督が人間と機械の融合には否定的だったり(例:カロッゾ)TV番組「爆笑問題のススメ」で「『エヴァ』だけは潰したい」という発言をする仲ではあるのでしょうけど。
肝心のアニメ版『V』に関してはVガンダムのトリッキーな運用*2や後半部分しか覚えていなかったりします。オールドタイプとニュータイプ、サイキッカーに関しては『クロスボーンガンダム』に譲ることになりそうですし。
何が言いたいのかまとまっていませんが、小説版『V』は富野小説にしては珍しく、本編より小説版のほうがはっちゃけてないという仕様だったことを付け加えておきます。