∀ddict

I'm a Japanese otaku. I like Manga, Anime, Games and Comics.

『轟轟戦隊ボウケンジャー』

會川昇脚本回でクレジットを見なくても分かりそうな話だった。芥*1神が知恵の果実を手に入れ、善悪を判断する能力を身に着けてダークシャドーを脱退し、その知恵で人間の浅ましさに絶望して人類を滅ぼそうとする話。アシュ(亜種)の血を引くボウケンシルバーとからめて「異形の存在が自分に比べれば弱い存在である人間をなぜ守らなければならないのか?」というテーマで一本筋が通っていた。

知恵の果実は言うまでも無く聖書の天地創造の知恵の果実が元ネタ。その効果に対して責任が伴うというのは楽園追放とも取れるし、會川昇つながりなら『鋼の錬金術師』で言うところの「等価交換」だろうか。ゴミが人間を滅ぼそうとするという点も現実にそくしていて面白かった。クーラーでボウケンジャーがダメージを受けるのはきっとヒートアイランド現象の暗喩なんですよ!

ただ、ドラマがしっかりしている分、戦闘が回数のわりにあっさりしていたのでお子様には不満かもしれない。せっかく巨大メカが出てきてもすぐに戦闘が終わってしまったし。無事で記憶喪失だったというのは良くあるオチだけど、重くなりがちなテーマの話がスカッと終わってこれはこれで良かったと思う。

*1:ちり、ゴミのこと。その名前のごとくその姿はゴミの寄せ集め