機動戦士ガンダムSEED DESTINY第5話感想 1クール(5/13)
○余談含みの感想
シンのキャラって妹萌えとオーブとその象徴としてのフリーダムが憎いという設定はありこそすれ、後は切れやすい(こう書くとカミーユだな)ということくらいですね。キャラがろくに立ってないのに前作のキャラがドカドカ出てきて益々シンのキャラ立ちに割く時間は減りますし、今作も本当に大丈夫なの、か?
今作のキャラはキラやアスランのように高貴なお方のお話よろしく、周りから優遇してもらえるキャラではないわけで、そこのところ大丈夫なんでしょうか。
アスランの失墜と面目躍如は話の構成上必要なのだろうけれど、そうすると種って結局は恵まれた人間だけがちやほやされて、でも本人は愚痴ばっかり言って結局生き残るという話になりますからね。能力もない凡人は名誉挽回の機会もなしという非常に嫌な感じの話ですね。メインの人間がそうなるのは仕方ないにしても、サブの人間まで全部そなってるのが個人的には好きじゃないです。戦闘とか量産機とか好きなんですが。
○『Ζ』と『SEED DESTINY』
『SEED DESTINY』と同時に『Ζ』を見ているので、どうしても比較することになります。こういう見方は「けっ、そんな見方しか出来ないのかよ、古い地球人が」*1などと言われそうですが。だって、福田監督狙ってるんだもん(笑)前回の感想で散々言ってた
に該当する部分はありませんでした。強いて言うなら過去の自分とシンを重ねる回想とカガリとの会話で出てきたアスランとシンの共通項の話*2になるのでしょうか。
回想でそれを演出しようとするのは一つの手法ではあるのですが、これは受け手側に解釈の幅を与えることで成り立っている手法でもあります。個人的にはこれを理解するにはそれなりのリテラシー*3が必要でこういった構造はガンダムのメイン視聴者層である男の子たちが果たしてこれを持ち合わせているかは疑問です。*4
自分は読んでたクチなのですが、最近『まり見て』とか色々あったとはいえ、あれは大きいお友達が騒いでた方だし、そこのところはどうなんでしょうね。興味ありますが。
余談はさておき、今回ED寸前でアスランが
と、ザクに乗って出撃してしまいました。「おおっ」と来るシーンのはずなのにシンのキャラが立ってないうちに前作から引継ぎのイザークとディアッカが登場しててちょっと素直に喜べなかったです。次回予告の後にキラとラクスの姿まで出ていましたし……。
ザフト復隊まではアレックス・ディノで引っ張って欲しかったところ。理由は大きく考えて3つ
- 玩具販売のスケジュールとして、アスランの搭乗機であるセイバーの発売時期が迫っている。*5
- 前作も1クールは飛ばし気味の構成だったため、作家の癖*6
- 前作のキャラや世界を引き継いでいるので内容がてんこ盛りでタメを作る余裕がない。
3であって欲しいのですが、現実には1と2の可能性が濃厚(泣)伊達に「福田負債」「貧乏人は種を見ろ」という言葉を作っていません。まあ、ガンダムなんて新作を作るたびに叩かれるもんですから仕方ないのですが。ネットがもっと前から普及していたら以前の作品も相当叩かれたでしょうね。
○4人のシャア
・アスラン
後輩のサドっ娘ルナマリアに
「一応モビルスーツには乗れるんだしね」
「状況が変わりましたね。危険ですよ、お止めになりますか?」
などと言われている始末。すっかりへたれキャラ(それは前作からか……)そのサド娘に
「……バカにするな」
と答えたまでは良かったのですが、
「アスラン・ザラ、出る!」
と、今回では言わず
「アレックス・ディノ、ザク出る!」
と言って欲しかったです。アスランと名乗っての出撃はセイバーに乗ってから、あるいはアスランがザフト復帰を決めてからの方がいいと思うんだけどなぁ、決意表明という形で。
・レイ
今回はさほど見せ場なし。
地球に向けて進行しているユニウス・セブンをどうするかということで、画面二分割してアスランと同意見だという演出がありました。これはレイが歴戦の勇者であるアスランと同じ意見だということでレイを高めるための演出なのか、現役軍人(しかもエリート)であるレイとアスランが同じ意見だということでアスランが未だ健在だという演出なのか、あるいは両方なのか。
・ネオ
今回はほどんど出番なし。まあ、種の仮面キャラであるクルーゼの使い方からして見せ掛けだけという可能性が大いにあるキャラですが。*7